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目を開ける
先ず目に入ってきたのは白い天井
どこかと思って首を動かし辺りを見渡せば、ここが高専の医務室かと気付く
百目鬼Aはこの日、2週間ぶりに目を覚ました
『長かったな…』
思い浮かぶのは、先程まで見ていた悪夢。背筋がぞっと凍る
今まで11年、あの悪夢を見てきたが未だに慣れない
こんなことを考えるのはもうやめようと体を起こし、ずっと寝ていて硬くなった体を伸ばす
そして腕に違和感を感じた
見ると、点滴が繋がれている
彼女はそれを鬱陶しく思ったのか、無造作に腕から引き抜き、針の先から流れ出る水滴を気にすることなくベッドの上に放る
そして頭の横に置いてあった見舞い品の葡萄に手を伸ばし、そのままベッドから立ち上がった
2週間寝続けていたためブランクは大きい
『おっ…と』
久しぶりに地に着いた足はバランスのとり方を忘れており、思わず転びそうになったが何とか堪える
少しずつ感覚が戻ってきたところで、次は歩き出す。これは案外スムーズにいった
そしてそのまま、Aは医務室を後にした
行く宛もなく、ただフラフラと歩くA
普通の人間が通う学校であれば、廊下を忙しく歩く教員に見つかって「何してるんだ」と叱られるのがオチなのだろうが、何せ此処は呪術高専
人手不足が常であるこの業界で、学校の廊下をAと同じくフラフラと歩くサボり魔はまずいないだろう
あれ、でも普通の学校なら気絶することなんてないのでは?…まぁいっか
Aは思考を放棄した
『……あ』
「A…?」
そう言って遠くから駆け寄って来るのは、呪術界最強の五条悟
そういえばコイツはサボり魔だったなぁと思い出すA
逃げるのも面倒なので、彼が来るのをヒラヒラと手を振って待つ
逃げる意思は示してないから少しスピード落として来るのかなーと思っていたが、そんな様子は微塵もない。それどころか速くなってない?
「A〜〜!!!!」
『え、ちょ…ちょっと待っ___
…グヘェぇ』
見事に
「いつまでも寝てたから心配したんだからな、
なのになんでこんな所ほっつき歩いてんのさ!!」
『いや
痛った…
五条から降りたAは首を曲げ、鞭打ちとかしてないよね?と恐る恐る確認し、うんと頷いた
どうやら無事だったようだ
それを黙って見ていた五条は、Aに質問した
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鏡華(プロフ) - たぴまろ。さん» お久しぶりです!宜しくです!! (2022年11月28日 14時) (レス) id: 5537b69795 (このIDを非表示/違反報告)
たぴまろ。(プロフ) - ども!たぴまろです!あ、元たぴぴです!ログインしましたー!これからも宜しくお願いします! (2022年10月13日 18時) (レス) id: ca8be486bd (このIDを非表示/違反報告)
鏡華(プロフ) - たぴぴ#呪術廻戦さん» それは良かったです!ありがとうございます、頑張ります! (2022年9月13日 21時) (レス) id: 5537b69795 (このIDを非表示/違反報告)
たぴぴ#呪術廻戦 - 引き続き、更新頑張って!٩(ˊᗜˋ*)و (2022年9月10日 10時) (レス) id: ca8be486bd (このIDを非表示/違反報告)
たぴぴ#呪術廻戦 - お久しぶりです!たぴぴです!あのあと、まるまるんさんとは仲直りしました!誤解だったこともあったので…実はこの前、まるまるんさんに対しての悪口ホムペがあり、ちょっと主と揉めてまして…私も注意したんですけど、悪化したり色々ありまして…今は解決しました! (2022年9月10日 10時) (レス) id: ca8be486bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡華 | 作成日時:2022年5月25日 22時