この手を離すな【銀魂】4

疑問しか浮かんで来ねぇメンツ : 銀時 ページ18

銀「さっみぃ！ねえ、なんで俺なの。
一人で行きゃいいんだろ、うんぴーくれぇ」


眠りこけていた俺の頭に齧り付き、
散歩に連れ出せと喚いた定春。
ババアにうるせえと怒鳴られ、
しぶしぶ連れ出したはいいものの
さみいんだけど風邪引くんだけど
帰りてえんだけど…、



銀「って、おい！！は！？
何急に！？どこ行くんだよ！？」



突然、耳と尻尾を立て
駆け出した定春に
油断していた俺は引き摺られる。



銀「あ！？あれが狙いか！？
だぁから、だめだって！！！
お前は普通サイズじゃねえの！バカでかいの！
んなもんが顔突っ込んだら、大迷惑っ…！
のわっ！？？」



ぐいっっ



がたんっっ



「わっ！」


土「うぉっ！？」


威「ん？…もぐもぐ」


銀「……は？」



走り出した定春が、俺の制止を振り切り
顔を突っ込んだ先の屋台には
疑問しか浮かんで来ねぇメンツが並んでいた。



「定春くん！久しぶり！！」


定「ワンッ！」


土「てめ、何やってんだ！
飼犬の散歩もまともに出来ねぇのか！」


銀「いや、それより
この状況、説明してくんね！？
そこで俺に目もくれねぇで
がっついてるのって
神楽の兄ちゃんだよなっ！？？」


「え！？神威さんって、
神楽ちゃんのお兄さまなんですか！？
確かに、似てる…！」


威「あれ？言ってなかったっけ？
ってか、あー地球の兄貴じゃん。
何？あんたもAのこと知ってんの？」


銀「し、知ってるも何も
俺はAちゃんの親友だ！」


威「…ふーん、もぐもぐ」


銀「そこ流すとこじゃねぇよ！！
事実だかんな！？」


威「A、友達になる人は
もう少しちゃんと選ばなきゃ」


銀「てめぇ、そのアホ毛ぶった斬るぞ！！」


「世間は狭いですね、
偶然声を掛けられた人が
お友達とも上司ともお知り合いで、
お友達のお兄さまで、
あ、銀時さんも座ります？
でもお散歩中か…」


銀「ざっくり過ぎざっくり過ぎ。
は？何、お前地球に来てたの？
ナンパしたの？」


土「ほとんど拉致だよ」


威「人聞き悪いなぁ。
ちゃんと合意の上だよ、ねえ？」


「はは、そうでしたっけ…？」



Aちゃんは苦笑いしながらも、
土方くんの横に座った俺に
酒を注いだ後は
神威と楽しそうに話しを続けた。
それは沖田くんといる時のような
あのきらきらした雰囲気で。



銀「…歳、近ぇからか？」


土「…ウマが合うんだろ」


銀「…ずっとこんな感じ？」


土「…ああ」


銀「…え、きっつぅ」


土「…ああ」

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