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立派な犯罪者 : 山崎 ページ7

ああ…また、あんなにくま作ってる。
この人は一体、何日寝てないんだ。
三白眼が血走ってるよ。
やだなぁ。声掛けたくないなぁ。



土「なんか分かったのか、山崎」


山「ひっ…!あ、失礼します。
副長…、やっぱり何も出て来ませんよ。
四辻程、粗探しが出来ない男はそういません」



だんっっっ



山「ひっ…!?
あ、あの身請けだって
よっぽど、惚れていたか
その遊女と通じ合っていた、
だけなんじゃないですか?!
実際、未だに婚姻を公表してませんし…」


土「…だから、それも引っかかんだよ」


山「え…?」


土「何度洗っても出て来ねえ。
あれだけの奴だぞ?
恨みのひとつやふたつ、抱えててもいい筈だ。
なのに、どいつもこいつも
口を揃えて、四辻を称えやがる。宗教か」


山「確かに…気持ちの悪さも感じますが、
それは四辻が誠実だからで、」



だんっっっ



山「ひっ…!!?」



二度目の机叩き。
三白眼を見開いて、
こけた頰で俺を見合うこの人は
ほんとに警察…?



土「じゃあなんで、奴の出生を
誰一人知らねぇんだ!?」


山「…それは、、」


土「一代であそこまで上り詰めた奴だぞ?
さぞかし、ボンボンかと思いきや
そんな血筋はまったく見えねぇどころか
幼少、どこに居たのかさえ掴めねえ。
ポッと出て来た化け物じゃあるめぇし、
なんで何一つ、分からねぇ!!」


?「何、喚き散らしてんですかぃ?」


山「お、沖田隊長!?」



しっかり締めた筈の襖が開けられ、
立ち竦むのは沖田隊長。
気怠気にアイマスクをおでこにつけ、
何やら嗅ぎ付かれた様子。



土「…何でもねえよ。つうか、お前
今日は見廻りの筈だろうが!!」


沖「うわ、何ですか、その顔。
もう立派な犯罪者じゃねぇですかぃ」


土「誰が立派な犯罪者だ」


沖「ま、仕方ねぇですから
見廻りがてら四辻の屋敷門番に
ちょっくら、職質して来てあげまさぁ」



ひらひらと手を振り、
廊下を歩き始める沖田隊長を
は?と慌てて、副長が追う。



土「余計なことすんじゃねぇよ!!
つうか、何?聴いてたの?お前聴いてたの?
どっから?別に何も捜査してねぇから!
してねぇからな!?」


沖「へいへーい」



そのまま、沖田隊長に食い下がる副長。
一人部屋に残された俺は
副長の机に眼をやる。



山「一人でこんなに…。
何がそんなに気になるんだ?」



山のような資料に圧倒される。
あの人の勘は正直、当たるからなぁ。



山「…四辻の出生か。
……はぁ、…よし」

当然 : 銀時→←奥へ



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にじゅまるる(プロフ) - 美雨さん» いえいえ!!こちらこそ修正してくださってありがとうございました!!(°▽°) (2019年5月1日 9時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - にじゅまるるさん» あわわわ…!何故に三番隊!笑 完全に間違えていました!ご指摘、わざわざ、ありがとうございます!!修正させていただきました! (2019年5月1日 0時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
にじゅまるる(プロフ) - こんにちわ^^!!少し聞きたいことがあるんですが、三番隊隊長は総悟じゃなくて終兄さんじゃないんですか?もし私の間違いであればごめんなさい…けれど気になったので… (2019年4月30日 15時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - 夏終朝凪さん» 嬉しいお言葉ありがとうございますっっ!!これからもう少し銀魂世界寄りになっていく予定なので、引き続き楽しみにしてもらえたらと思います!コメントありがとうございます涙 (2019年4月16日 23時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 続きが気になります!とても読みやすいですね!更新楽しみにしてます!(*´▽`*) (2019年4月16日 21時) (レス) id: 06ec7af5b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美雨 | 作成日時:2019年3月29日 0時

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