この手を離すな【銀魂】2

先陣切って : 土方 ページ50

「お待たせしましたー！」


ざわざわざわ…



土「………おい」


隊「ちょ、押すなよ！！」


隊「俺が先だったろうが！！」


隊「お、俺！おかわりで！」


隊「お前、何杯目だよ！？
よそってもらいてぇだけだろが！！」


土「何なんだ、この混み様はあぁぁ！？」



朝、鍛錬を終えて食堂に向かうと
そこには鍛錬もそこそこに
隊士たちがごった返していた。



近「仕方あるめぇよ。
あんな可愛い子に朝から、
味噌汁よそってもらえるなんざ
この上ねぇ、幸せだろうが」


沖「そうでさぁ。
今までは梅干しみてぇなおばちゃんが
よそってたんだから」


おば「そこ！！何か言ったかい！？」


沖「土方さん。さすがに
梅干しはひでぇと思いやすよ」


土「てめぇが言ったんだろうが！！」



早々に飲み干しては、おかわり！と
味噌汁をよそうAのとこに
舞い戻ってくるアホども。
その姿に引き攣りながらも
中心で爽やかな笑顔で振り撒きながら
たくさん食べてくださいね、と
手際よく、対応するAの姿に
ほう、と関心していると…

あ！

と、その眼が俺の方に向けられ
ぱっと笑顔が咲いた。



土「…！？」


「おはようございますっ！！」


土「…あ、おは、」


「終さんっ！！」


土「よ、う、、…っは！？？」



全員一斉に俺の後ろを振り返ると、
そこには一気に注目さえて
戸惑っている終が立っていた。



「終さん！昨夜はありがとうございました！
おかげでぐっすり眠ることが出来ました！」


土「！！？？？」


隊「は、……はああぁぁぁ！？？」


沖「ちょっと、終兄さん！！
抜け駆けですかい！？
隅に置けねぇ人でさぁ！」


終［いや、え！？？違っ…！！？］


土「終ぅ！！！昨夜って、
おかげでぐっすり眠れたって、
どういう意味だごらあぁぁぁ！！」


隊「斉藤隊長だけは行かねぇと
思ってたのによおおぉぉ！！」


隊「一番予想外なとこ行ったあぁぁ！！」


隊「絶対、沖田隊長が先陣切ると
思ってたのにぃぃ！！」


沖「俺もそう思ってたでさぁ」


山「おはようございまぁ、って、
え！？え！？何ですか、この騒ぎ？」


近「ま、まさかなぁ…、
俺が一人、悶々している間に
終が…なぁ………はああぁ」


山「え、斉藤隊長がどうしたんですか？」


終［だから…ご、誤解、で、お茶を、］


「お味噌汁、まだありますよー！」


土「終うぅぅぅ！！！！」

この小説の続きへ→←誰より優しい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す