この手を離すな【銀魂】2

有難いお話 : 銀時 ページ37

銀「退院？！決まったの？」


「銀時さん！聞いてらしたんですね、
3日後には退院します」



Aちゃんのお見舞いに行くと
開かれたドアの向こうから
医者の声で退院と聞こえた。
医者が出るのと同時に入ると
いつもの笑顔で俺を迎えてくれた。



銀「よかったな…！
リハビリも順調ってことでしょ？」


「ええ、お陰様で」


神「銀ちゃん、早いアルよ！」


新「いつも一番遅いくせに…はぁはぁ。
Aさん！こんにちは！」


「神楽ちゃん、新八くん、こんにちは。
いつもありがとう」


銀「Aちゃん、退院が決まったってよ！」


新「ほんとですか！？
おめでとうございます！」


神「よかったアルな！」


「みんなには毎日来てもらって…
ほんとにお世話になりました」


神「お世話しましたアル！」


新「神楽ちゃんはAさんに
遊んでもらいに来てただけでしょ？
…でも、Aさん、その…」


銀「………」



俺と新八の顔を伺ったAは
軽やかに声を上げた。



「退院後？わたしも悩んでたんだけどね…」


新「…吉原に戻られるんですか？」


「ううん、それはさすがに。
お荷物過ぎるもの。
他にね、住み込みで
働かせてもらうことになったの」


銀「そうなのか！？え、かぶき町
出たりしないよな！？」


「ええ。事件のことが
全部片付くまでだとは思うけど
それでも、とても有難いお話をいただいてね。
ここ何日か、ずっと考えてたんだけど
やっと受けようって決心がついたの」


神「優しい奴もいるアルな！
どっかの店アルか？」


「あ、…ううん。お店じゃなくて、
まだお応えして了承もらってないから、
もらえたら話すよ」


銀「そうだな！でもほんとよかった！
まあ、あまりに酷いところだったらよ、
ぜ、全然！？う、ううううちに！？
来てもらっちゃったりなんだりしても、」



がら…っ



土「おい、お茶って
これで良かったの、か…」


「あ、土方さん！すみません。
買い出しまでさせちゃって…」


銀「……なんでお前がいるわけ？」


土「また騒ぎに来やがったのか…」


新「先に来られてたんですね、すみません。
Aさんの退院、決まったそうですよ！」


土「ほんとかっ！」


「ええ。土方さん、なので…
この前のお話、是非よろしくお願いします」


土「あ、ばかっ！」


「え？」


銀「土方くん？この前の話って…まさか…」


「ああ、さっき話した、住み込みのお仕事。
真選組で女中として働かせて貰うんです」

局中法度 : 土方→←材料と経験 : 土方

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