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分かりきってんじゃん : 銀時 ページ46

新「ダメだ。全然聞こえてないよ。
え?何?神楽ちゃん何か知らない?」


神「知らないネ!
新八が来たら既にこれだったんでしょ!?」


新「そうなんだよ。
僕が来る前にあの銀さんが起きて、
お風呂に入ったってことだよ。あの銀さんが」


神「そうアル!で、わたしが
横で朝ごはん食べてもずっとあのままアル!
怖いネ!!一体どうして、
ずっと電話見つめてるアル!?」


新「分からないけどもう夕方だよ!?
なんで何時間もピクリとも動かないの!?
なんだろう、依頼を待ってるのかな?
約束でもしたのかな?」



約束。

そう、約束。

あれ、

したよね、約束?

あれ、

幻聴だったかな幻覚だったかな妄想だったかな。

いや、明日の朝にでもって
軽く言っただけだから
あれだよ、忘れたとかじゃなくて
手が空いた時にでもって
きっと思ってるだけだって。

こんな、
心待ちにしちゃってんのはさ
俺だけだって、分かりきってんじゃん。



……ぶわあぁっ



新「えぇ!?ぎ、銀さん!?」


神「怖いアル!一日、微動だにしなかった男が
いきなり、滝のように泣き出したネ!」


銀「ああ、悪い…いたのか、お前ら」


新「朝からずっといたわぁ!!」


銀「ずっとって、まだ朝飯前だろ…」


神「てめぇの朝飯なんてとっくにないネ!
何アルか!?ついにボケたアルか!?」


銀「いや…分かってるよ…」


新「な、なんだ。冗談なんですね。
びっくりさせないでくださ、」


銀「分かってるよ!!!
俺だけが電話で話せるの、
心待ちにしてたことくらいぃ!!」


新「いや、何も分かってなかったよ!この人!
え?!電話待ってたんですか?」


銀「そうだよおぉぉ!!
目覚まし時計、食い気味で止めて
朝シャンしてずっとスタンばってたんだよ!!」


神「こんなアホみたいに時間無駄にするなら
自分からかけろよ、意気地なし」


銀「かけられるならねえぇ!?
かけられるなら、昼前にかけてるわ!
つうか、誰が意気地なしだ、このヤロぉ!」


新「かけられるならって、
相手の番号知らないんですか?」


銀「…店のは、知ってるけど」


新「何だ、おかしいと思った。
Aさんからの電話待ってたんですね?
じゃあ、月詠さんにかけてみましょうよ」


銀「だだだだってよ!?たった、一日も
待てない男だと思われたらよ!?
あんなの挨拶のつもりだったのに、みたいに
言われたらそれこそ、立ち直れな、」


神「鬱陶しいネ。…あ、ツッキー?」


銀「だあぁぁぁぁ!!」

もうわたしは→←身の丈



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作者名:美雨 | 作成日時:2019年2月27日 23時

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