ひみつ ページ15
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「茜ちゃん。相談、してもいい？」
「えっ私でよければー！！」
なんの相談をされるのか、ワクワクしながら私を見る茜ちゃん。女の子みたいな可愛い相談じゃない、重くて暗い相談。
1人で抱えると苦しくなるから、全部、話した。やっぱり話して、共有すると楽になる気がする。
彼氏とは内緒で付き合ってること、彼氏がOKしてないのに別の彼女になった子がいること。そして、彼女に言われたことで悩んで、別れたこと。
茜ちゃんは茶化さず真面目に話を聞いてくれて、胸が暖かくなった。
「浮気じゃないんだよね？」
「うん…」
うーん、と言いながら腕を組む茜ちゃんに、少しだけ申し訳ない気持ちになった。
でも私のことなのに悩んでくれて、申し訳ないけど嬉しくもなった。
茜ちゃんは私の手を握って優しく微笑みながら言う。
「もしその彼女さんが本命だったとしても、それはその子が勝手に言ってるだけでしょ？
彼氏は、なんて言ってたの？優里のこと。彼氏の気持ちは、本人にしかわからないよ」
「うわ、茜ちゃんええこと言うー！」
「チーノうっさいから！優里に手出したらまじ〇ね！！！」
「ひどすぎやろー！」
本人にしかわからない、確かにそうだ。
私はショッピの言ったことを思い出す。あいちゃんの言葉だけ信じ切って、ショッピの思ってることを聞いてなかった。
ありがとう、と言えば どういたしましてー！！と誇ったような顔になる。茜ちゃんと友達でよかったな。
『明日こそどーにかするから。それに、俺は優里と会いたい』
『でも俺は、優里が好きなんやから、勘違いしたら怒る』
『俺、優里の笑った顔、好きやから』
今思えば、ショッピは私のことが嫌いなんて1回も言ってない。
私が勘違い、してただけなのかな。
だとしたら、私は相当な あほ。彼氏のことも聞いてあげられない、嫌な彼女。
「(………ショッピがあいちゃんと別れることができたら、もう1度話そう。
まだ、付き合ってたいから)」
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作者名：かえち
| 作成日時：2019年7月1日 17時
