ひみつ ページ13
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今日は早起きして、ショッピに弁当を作ってみた。
料理なんてあんまりしたことなかったから、手は絆創膏だらけだけど。
これをあげて、謝ろうと思う。
理不尽な言い方で怒っちゃって、ショッピのこと全然頼ってなくて、いっつも迷惑かけるし ショッピが思ってることとか考えてなくて……ごめん、って。
それでショッピの本命があいちゃんだったら、別れようってちゃんと言う。
鞄の中に入っている弁当を探していたら ショッピがそそくさと行ってしまったので、その姿を探す。
あ、いた。
「しょっ、ぴ…」
はっと気がつけば、ショッピが扉付近で話していたのはあいちゃんだった。
そしてここは、あいちゃんのいるクラス。
ぎゅっと弁当に力を入れる。これをあげるんだ、そして謝るんだ。
イメトレはバッチリだったはずなのに、言葉が出てこない。文字通り、頭の中が真っ白になった。
ショッピと目が合った。目を見開いて驚いていたけど、少し笑ってこっちに向かってきた。
「優里。…小林、ちょっとごめん」
「えっショッピくん！？」
あいちゃんの所から離れて、私の目の前に来た。そして「どしたん？」って。
いくらなんでも優男すぎるよ。しかしこれは私の幻覚かも………なんてことが前にもあったから、今度は大丈夫。
人がたくさんいることもあり 私がなかなか話し出せずにいたら、ショッピは気を使って2人きりになれる場所まで連れて行ってくれた。
あいちゃんのことも気になったが、今はショッピのことに集中する。
「え、と…。お昼って食べた？」
「あーうん。小林がくれたやつ、食べたけど」
「……そっか」
理由もわからず、私は弁当を後ろに隠してしまった。
弁当は渡せなかったけど、言いたいことは全部言おう。
ふーっと深呼吸をして、心臓のドキドキが少しでも落ち着くようにする。
なんかこの感じ、告白されたときに似てるなぁ。もうこんな体験することが、なくなるかもしれないけど。
「あのね。
──────私とショッピ、別れた方がいいと思う」
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作者名：かえち
| 作成日時：2019年7月1日 17時
