ひみつ ページ11
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あの日から私はショッピと少し、距離を置き始めた。理由は単純で、ショッピといると あいちゃんの言ったことを思い出してしまうから。
ショッピに相談しようかなと思ったけど、思っただけ。実際、そんなことできるほど勇気ないし、メンタル強くない。
私がこんなだから、嫌われても仕方ないのかなって思う。
───デートも、ショッピに言って、結構後にしてもらった。
もちろん言ったときには驚いていたけど、わかった、とだけ言って あとは終わり。
これは完全に…………………………ね？？
あいちゃんの言葉が脳裏をよぎって、ショッピと話してても どこか不安に思うことがある。
こんなのじゃ、彼女、失格だ。
「最近様子おかしいけど、何かあったん？」
「…別に、大丈夫」
「嘘。あるなら俺に言って」
ばっと隣でご飯を食べているショッピの目を見れば、真剣だってことが伝わってくる。
ホントに私は、だめなやつだ。彼氏のことも信頼できなくて、ましてや別のことに翻弄されて。
「これ言って、解決するようなことじゃない」
「小林のこと？」
「…………そう、だけど。でも私ひとりで考えたいの」
「小林のことやったら、2人の方が、」
「っショッピの本命は、あいちゃんだって本人に言われたの！！だから考えたい、落ち着かせてよ！！！」
言ってから はっと、慌てて口を押さえて気づく。
理不尽な怒りだった。1人より2人の方が効率はいいし、案も出る。それにショッピは悪くない。落ち着きたいのも、お互い思ってたことだった。
なのに、あんなに感情的になって、言ってしまった。
「ご、め……。っごめ、ん」
「優里っ」
その場にいることが辛くて、逃げ出した。
自分の心の狭さに、惨めになった。
これじゃあ、ショッピは私のことなんて頼らなくなる。好きじゃなくなる。
そうなって後悔するのは自分なのに。
どうしてこんなに、弱いんだろう。
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作者名：かえち
| 作成日時：2019年7月1日 17時
