story2-1 私の話 9月22日更新 ページ17
最初に会ったのはあの人だった。
「ムシハジマ」
何を言ってるか分からず、そう言ったあの人を振り返った。
日本人のような、ハーフのような、アジア人なのか違うのか？
あの人は正体不明だった。
少し近づいてあの人が言ってる言葉をもう一度聞き直そうと耳を澄ませた。
「コヤンイヤ〜」
小さな声でガラスケースの向こうにいる子猫に話しかけている。
言葉は分からなかったけど優しい口調で子猫を呼んでることは分かった。
それが微笑ましくて微笑んだ私がガラスケースに映ったのをあの人が気付いた。
一瞬目が合い、お互いに小さく会釈をした。
あの人は少し照れ臭そうに。。。
たったそれだけ。
だけど私には忘れられない一瞬になった。
近所にあるペットショップ。
一人暮らしのワンルームのマンションじゃこっそりペットも飼えなくてたまにペットショップを覗きに来ていた。
でもそれっきり。
前より頻繁に立ち寄ってみたけどもう会うことはなかった。
一目惚れはあるけど、それから恋人同士になる確率なんてどのくらいあるんだろう？
それは偶然が重なったり、奇跡的にお互い一目惚れだったり。
そんな特別な何かがなければ無理じゃないかな？
あの人はその時の私を覚えている？
あの人の目に私はどう映ったの？
訊きたいけどあの人と知り合ったのは私があの人の親友の恋人になってからだった。
それは聞いてはいけない言葉だった。
私が胸にしまっておくのも思い出にすることも本当はいけない事なのかも？
少しして私はジュンス君に出会った。
仕事前にコーヒーを飲もうとレジに並んだ時、ふと前の方から彼の声が聞こえた。
なんとなくだけど彼が韓国の人だとすぐに分かった。
韓国には一度修学旅行で行ったことがある。
向こうで日本語で話しかけてくれた人たちのイントネーションに似ていた。
「あ」
その時に気が付いた。
あの人も多分韓国の人だ。
男の子なのにあんなにきれいな肌、斜め後ろから見たジュンス君もそうだった。
「ラテですね？」
どうしようかと思ったけどあの人の記憶が蘇って思わず声を掛けた。
「え？」
「サイズどうします？」
「え？あ、あぁサイジュ」
明らかにみんなが視線をこちらに向けたのを感じたジュンス君が耳を赤くした。
「Ⅿを」
「あ、トールサイズで」
私も最初はこのカフェのサイズ設定が分からなくて訳もなく恥ずかしい気持ちになったのを思い出した。
そんなちょっとした事で私は留学生のジュンス君と友達になった。
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yuna(プロフ) - ファントムさん» ただいま戻りました！ありがとうございます。私もアイノカタチに思い入れがあって続編を書きたいんですが中々思うようにいきませんね。とにかくこれと書きかけのものを終わらせるのが目標です！よろしくお願いします!(^^)! (2019年9月7日 23時) (
レス) id: 631424b5d2 (このIDを非表示/違反報告)
ファントム(プロフ) - お帰りなさい。アイノカタチは私がウラツクにハマったキッカケのお話でした。泣きながら読んでました。またyunaさんのお話を読めるのが嬉しいです。無理なく更新して下さいね。 (2019年8月31日 2時) (レス) id: 3983c3a52d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuna
| 作者ホームページ：http://blog.goo.ne.jp/kecyabulnts
作成日時：2019年8月30日 21時
