Trick and Treat.【USSS】 (ページ8)

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変態美脚フェチページ8

Side:志麻

「……お前、何しとんねん」

なぜだろうか。
甲板にて、昨日攫ってきたニンゲンが筋トレをしている。

目の前の光景が本気でわけがわからなくて、思わず聞いてしまう。

「へ？筋トレ……ですかね」

「いやそれは見りゃわかるわ。
うらたさんから“命が惜しかったら部屋から出るな”って言われたやろ？なんで出とんねん」

「いや……なんていうか……。
いけるかなって……。」

聞けば聞くほどわからない。
いけるかな、ってなんやねん。テキトーか。

「お前、ホンマにアホちゃう？」

「いや……そんなことないとは思いますね」

きょとんとした表情のニンゲン。なんやねんこいつ。

あ。……そういえば。

「あー、そういやお前を攫った理由、言ってないもんな。」

ポリポリと頭をかく。

「あのな、まず俺らは……まぁ、お化けとでも思っといて。そんで、俺らお化けは、お前らニンゲンがだぁいすきなんよ。食料として。」

「しょ、食料……？」

「食料。しかも最高級品のな。
でもあんまり捕りすぎると、ニンゲンいなくなってまうし、だから年に一度、ハロウィンの日だけ、一人捕ることが許されるんよ。」

「……な、なるほど」

こいつ、なるほど、と口では言っているが、これ絶対わかってないやつやろ。坂田で学んでんねん。

「お前は食料、俺らは捕食者。
その関係、忘れんといたほうがええで。
やから、俺はお前と仲良しゴッコする気もない。わかった？」

ふむ、と少し考える素振りを見せてから、目の前のニンゲンは

「つまり、私が太ったほうが食べる量が増えるから、その方がいいってことですね?」

と言った。
その言葉に、思わず俺は言葉を詰まらせる。

「え゛っ、あ……そ、そうやな」

視線だけを、ニンゲンの足に向ける。

そう、理由はここにある。

すらりとした細い足。
少しアザやら傷痕やらはあるが、それらを凌駕するほどの美脚。

もちろん棒のように細い、というわけではなく、程よく筋肉のついたバランスのいい、俺好みの、足。

ごくりとつばを飲む。
肉付きがいいニンゲンは勿論好きだが、この足が失われるのはあまりに損失が大きすぎる。
世界の損失と言っても過言ではない。

「……まぁ、筋トレすんなら、他の奴らに気ィつけな。あいつら、自制効かんときあるし。」

「……はぁ、ありがとうございます……？」

「……じゃ。」

仲良しゴッコはするつもりないけど、まぁ足に罪はないし…な。