御騒がせ ページ15
Side:A
「……げ。」
探しものは終わったけど、どうせ暇だし本を読んでいこうかな。そう思って図書館で少し本を読んでいた。
……ら、もう16時。
窓の外の景色なんてほとんど変わらないから、時間が経つのを忘れてしまう。
危ない危ない。
自室のドアを閉め、ベッドに足を向ける。
「……ふぅ、頭使ったなぁ……、……寝よ。」
たくさん頭使ったし、少しむずかしかった。
これ以上考えたら知恵熱出ちゃいそう。
そう思って、ベッドにダイブした。
「っだ、重゛い゛……」
「えっ？！」
自分の下から声がして、思わず飛のく。
恐る恐る布団をめくると、
「……坂田さん？」
私の下敷きになっている彼は、眠そうに少し目を開けて、不機嫌そうな声を出した。
「ぁあ゛？……なんでおんねん、ニンゲン」
「なんで……って、私の部屋ですし」
「は？何言うてんねん……。つか腹減った……。さっさと出てってくれへん？」
「え？いや、だからここ私の部屋だし出てくなら坂田さんでは？」
「〜〜ったく、はよ出てけや、俺お前に手ぇ出したらうらたさんに怒られんねん。さっさと出てけや」
「えぇ……？いや、だから、ここは私の部屋で―――ぅわっ!」
ぐっと腕を引っ張られて、ベッドの中の坂田さんのすぐ横へ。
そしてのそりと体を起こし、私の上に馬乗りになる坂田さん。
「……あー、もうほんまに我慢できひん。
腹減った、って言うとるのに。なんで行かへんの？アホちゃう？ホンマに」
「っえ？え？」
はぁ……、と息を吐きながら、まだ眠そうな、虚ろな目で私のワイシャツを脱がす。
「いやちょっと、なにして……」
「うっさいねん、ちょっと黙っとけ」
そう言うと、不思議と口が動かなくなる。
口に力が入らなくなる、という方が正しいだろうか。
「……この俺の質問にだけ、話すことを許す。
――――Trick or Treat？」
「っあ、え？」
……そうだ、確か机の中に、飴があったはず。
「と、treat、」
そう答えると、再び口が動かなくなる。
しかも、今回は体も動かなくなった。
「ん、じゃあ……いただきます」
すると、ガブリと歯を立てて、二の腕に齧りついた。
歯が食い込んで、痛い。
依然声は出なくて、代わりに涙がにじむだけ。
助けも呼べない。
……怖い。ていうか痛みで死ぬ。
「っは、……うま。やっぱニンゲンは格別やなぁ……」
い、命の危機、では
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ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2022年2月15日 23時) (
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作者名：ツナマヨ | 作成日時：2020年8月29日 14時
