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助けを求める声に急いで校内へ入った。どこに居るのか分からないけど、ただ気持ちの悪い感じのする方へ走った。
『はぁ、ッ、はぁ、せ、先輩!佐々木先輩!!』
「!!し、静かにっ!!!」
物陰に隠れるのはオカ研の佐々木先輩。あの声は、先輩の声だった。
『先輩一人ですか?それに先輩なにか持ってます?なんかすごい気持ち悪い感じ』
「井口も一緒だったんだけど、はぐれちゃって…何か、ってもしかしてコレ…?それにあの化け物は何…?!」
なるべく、出来るだけ小さな声で会話をする。先輩は人間の指の様なものを胸ポケットから見せた。それだ、絶対それだ!!すごい嫌な感じだ。そして二足歩行で歩くカエルのような化け物は「いまなンじですかあ」と何度も呟きながら近くを歩き回っている。
『兎に角今は見つからないように…「あ、井口!!」話聞いて…?』
「井口、どこに行って−−−−−」
『ッ!!!』
「たす…けて…」
「きゃあああぁぁ!!!!」
井口先輩の顔を飲みこむように化け物が口を開けていた。走り出してしまった先輩が進んだ先にはさっきのカエルが居て……いつの間にか先輩たちは捕まってしまった。
『はっ、はっ、ど、どうしよう』
心臓が飛び出そう。呼吸が浅い。怖い。逃げたい。でも−−−−−逃げたら先輩はどうなる??私だけ助かって、第二の人生謳歌できる????
『そ、んなの無理…!どうにかする方法はないのっ?!』
目を瞑り考える。考えて考えて………−−−−−思い出した。
『
そう唱え、手の平をカエルに向ける。何ができるかなんてわからないけど、脳がこれを言えって教えてくれた。
そして私の手から風のような刃が飛び出しカエルを切った。
『ええっと、なんだろうコレ…』
すごい、としか言いようがない。手から攻撃を放ったよ、私。
「いま、なンじですかああああああ」
『うるさい!!』
記憶を頼りに攻撃を放てたのはいい。だがしかし、私これコントロールできてないんじゃ…?ただ言葉を発して手を翳しただけで、刃はほんの少しカエルに当たった程度だ。その間も先輩たちはどんどん取り込まれていく。
『クソ、どうしよう…どうしよう…!!』
また攻撃を放って、先輩達に当たってしまったらと考えると無闇矢鱈に試すことも出来ない。
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垢なし - 12 反転術式を他人に使えるのは乙骨先輩と家入しょうこパイセンだから2人だと思います!。…細くてすいません!。 (2021年4月12日 18時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - 雪音さん» お返事遅くなりすみません!コメント有難うございます!嬉しいです…頑張ります^^ (2021年3月15日 3時) (レス) id: 62256bae98 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 続編楽しみです。主人公ちゃん好きです♪ (2021年3月11日 13時) (レス) id: 54fed18210 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - 奏さん» ご指摘ありがとうございます!!訂正させて頂きました! (2021年3月10日 21時) (レス) id: fe15d3a2a3 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - 17話の次が19話になってますよー (2021年3月10日 21時) (レス) id: 9ee6899c37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(・(ェ)・)くま | 作成日時:2021年3月9日 0時