【名探偵コナン】任務完了できません！４【警察学校組】

１３９ ページ29

ー




『ねぇねぇ、海行きたい！』





あれから披露宴と二次会に参加し美味しい料理とお酒に上機嫌になりながら夜道を歩く。班長とナタリーが選んだ式場は海が見える素敵な所で、今も聞こえる波の音に心地良くなりそう聞いてみるとみんなは快く承諾してくれた。







萩「うわ、まだ冬前だけど少し冷えるね…Aちゃん寒くない？」



『うん、大丈夫』



諸「でも一応コレ羽織っときな？」




そう言ってヒロはジャケットを着せてくれる。大きくて汚してしまわないか心配になる




降「いや、僕の着なよ」

松「は？俺のだろ」

萩「俺の着てほしい！！」

諸「いやもうオレの着てるから！！」




『……どんな争い』




何故か全員がジャケットを脱ぎわたしに着せようとしている…。２９歳の男達がはしゃぐ姿は警察学校時代と何も変わらない。きっとここに班長も居たら「お前らなぁ…」って呆れながらも笑ってるんだと思う。そんな光景を想像して、‘あぁ、本当にみんな助けられたんだ’ってまた実感する。危険な職業だからいつどんなことが起こってもおかしくない。だけどその時はまた全力でヒーローになりにいくよ








『…生きててくれてよかった』






みんなが幸せそうにしていると、わたしまで嬉しくなる。そう思いながら自然と笑みが零れた








「「………」」







A…、そう呼んだのは一体誰だったか。ふと名を呼ばれ同期に目を向けると争いは収まっていて、みんなが真剣な顔をしてこちらを見ている






『え、みんなどうしたの…？』







降「…A。僕たちから真面目な話があるんだが聞いてくれるか？」




『…うん。な、なに？』






みんなは顔を見合わせ何かを決心したかのように頷く。そして最初に話し始めたのは降谷だった。





降「…Aが目の前で消えた時、僕はAが居ない世界で生きるなんて無理だ、って思ったんだ。最初は小さかった想いも今では自分でもびっくりするくらい大きくて…」




『…うん』




切なそうに、だけどとても優しく笑う降谷は言葉を続ける





降「この先の未来も、Aと生きていたい。……ずっとそばに居てくれないか？」





『…え？』




降谷の奇麗な金髪が月に照らされ輝く。な、なんだコレ…自惚れたくないんだが…これじゃまるで告白じゃないか…？！




降「思ってる事声に出てる…これは告白だからな？？」





『エッ』

１４０→←１３８

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す