もしものはなし (ページ37)

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一目惚れしたはなしページ37

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(正門)

これは俺が高校2年生の頃の話。
その日はたしか入学式で、誠也くん、リチャくんに呼ばれるまま部室に集合した。

紹介したい人がおんねん！と言われ、現れたのがAとこじけん。
そして2人と急速に仲良くなった大晴も一緒に現れた。

俺が軽音部に入った時から、来年俺の幼馴染とバンド組むし！と誠也くんに勝手に決められていた。
1つ年下の3人。その中に1人女の子がいることは聞いていた。
しかもめちゃくちゃかわいいと。

『はじめまして！小島Aです！』

「こんにちは、正門良規です。」

平静を装っているけど、内心心臓はバクバクで。
うん、、めちゃくちゃかわいい。

その後こじけんと大晴が自己紹介してくれてたらしいんやけど、全く記憶がない。
ごめん、2人とも。笑

末澤「Aと小島が保育園の頃からの幼馴染やねん。」

正門「そうなんすね。」

『ギターめっちゃうまいお兄さん！』

そう言ってにこにこ見てくるAにもうトキメキが止まらんくて。
一目惚れ、、ってこのことなんやなって。

小島「正門やからまっさんって呼ぶわ！」

福本「さっそくタメ口。笑」

正門「全然ええで。笑」

そのまま部室で話すことなり、それぞれ椅子に座ることに。

末澤「あとドラムなんよな。」

リチャ「3人の同級生とかでおらんの？」

小島「まだ入学式だけやし、分からんわ。笑」

末澤「でもまあ焦って探すよりはな。」

すると、携帯を触っていたこじけんが騒ぎ出した。

小島「ほんまAウザい！」

末澤「なんやねん、急に。笑」

小島「俺の携帯のゲーム勝手に進めたやろ！」

『あ、バレた？笑』

ヘラヘラしてるAちゃん。

福本「なんでそんな状況なるん？笑
人の携帯勝手に触るとかある？笑」

末澤「この2人お互いの携帯勝手に触るねん。意味分からんやろ。」

⋯⋯たしかに意味分からん。

小島「アプリ入れ過ぎたら容量いっぱいなるやん。
やからお互いするゲームはどっちかの携帯に入れてんねん。」

⋯⋯いや、聞いても分からん。

小島「このゲームは一緒にやろうって約束したやん。」

『えー、ごめん。じゃあリセットして最初からにする？』

小島「それはちゃうやろ。」

とりあえず今日帰ったら一緒にしよなと約束してる2人。
その後もずっとキャッキャしてて。

あ、これもしかして一目惚れしてすぐライバル登場？なんて。

視線を感じて、リチャくんを見るとニヤニヤした顔。
あ、これリチャくんにはバレたやつや。

まさか1ヶ月後付き合うことになるなんて思いもしない入学式の日のこと。

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