もしものはなし (ページ16)

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こじけんは見る目ないページ16

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(末澤)

末澤「お前らなにやってんの？」

部室の扉を開けると、だぶるこじの二人が向き合って座ってる。
いつも2人で引っ付いて座って、携帯触ってんのに。

リチャ「てか、空気悪ない？」

たしかに入った途端、いつもと違う空気なのはたしかで。

小島「別になんもないっすよ。」

怒った顔の小島と、困った顔のA。
珍しく小島が怒ってる。

末澤「なんもないわけないやろ。
そんな空気にさせといて、なんもないはあかんわ。」

リチャの顔を見ると、首を傾げた。
リチャも分からんか...

小島「しょうもない話です。
俺が最近知り合った女の子、Aに紹介したらあの子と付き合うとかやめやって言われただけです。」

肘ついて唇突き出して完全に怒ってる。
Aを見ると、顔をそらされた。
もうこれ絶対なんか隠し事あるやん。

リチャ「なんであかんの？その子と付き合ったら。」

Aに視線がいく。

『いや、、』

めっちゃ挙動不審やん。怪しすぎ。

小島「ほんまなんなん。
そんなに俺に彼女出来たら嫌なん？」

『そういうわけじゃない！』

たしかに2年位前のAはそうやった。
健に彼女出来たら嫌や〜って言うてたのは覚えてる。

それで結局付き合わんかった小島も小島でどうかと思うけど。
さすがに今はAも小島離れしてると思うけど。

小島「じゃあなんやねん。」

『.....』

うつむいて返事をしないA。

小島「ほんまなんやねん。」

そう言いながら立ち上がって窓を開いた小島。
外をボーッと眺めてる。

小島「なぁ、A？」

『なに？』

小島「あれ知ってたから、付き合うのやめろって言うてたん？」

立ち上がってAも窓の近くに向かう。
気になった俺とリチャも付いていった。

小島の指差した先には食堂の前でイチャつく男女。

思わずリチャと目を合わす。
だってそこには、男を取っ替え引っ替えするって有名な俺らの同級生。

『あー....』

気まずそうなA。

小島「正直にこたえて。」

『うん、そう。』

小島「なんやねん！はよ言えよ！笑」

ケラケラ笑ってる小島と気まずそうなA。

小島「俺に彼女が出来たら嫌、とかしょうもない理由かと思ったやん。笑」

『ごめん。せっかくいい人って紹介してくれたのに。』

小島「え、もしかして俺って女の子見る目ない？笑」

リチャ「うん、めっちゃ。」

末澤「めっちゃはあかん。笑」

小島「ほんま失礼な人たちや。」

楽しそうに笑ってるだぶるこじ。
やっぱ二人はこうでなくっちゃな。

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