異能と魔法

旋律 ページ30

「暇だ〜、外出たいぃ〜」

「今出たらマフィアか組合に

頸をもぎ取られちまうよ」

会話が聞こえる

場所は探偵社が所有する講堂

「監視映像に異常は無いか」

「今のところは退屈な映像ばかりだねェ」

この講堂は通常の出入口がなかった

侵入するには地下の廃線路を通るしかなかった

もちろん、廃線路は一方通行

死角などない

「道中は罠も満載だしねェ

この地形で侵略戦なんて余程の大軍隊でなきゃ

二の足を踏むさ」

「戦争なんて退屈だよ！

駄菓子の備蓄は半日で尽きたし……！」

江戸川乱歩の目が見開かれた

彼の目の先には監視映像を映すタブレットの画面

そこに映し出されていたのは…




「ふふふふ、昼と夜の間を取り仕切る

薄暮の武装集団とは聞いたけど…

こんな薄暗くて小汚いところに隠れているなんて

まだポートマフィアの方が地下組織だけど

可愛げあるかしら？」

「おい、てめぇ…あまり下手な言動は慎め

ポートマフィアを悪く言うようじゃあ、

てめぇの頸、もぎ取るぞ」

「あらあら、怖い怖い」

ブツン！

そこで映像は途切れた

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