異能と魔法

戦争の開幕 ページ28

もはや交わす言葉はない

ここにあるのは

ただの憎しみ、憎悪だけである

もう戻れない

復讐とは、相手を傷つけるだけではない

相手を傷つけ、自分を悪へと落とし込めるもの

自身を殺すこと

この世に正義などない

正義に憧れた人間は死んだ

さぁ、始めよう

この世の全ての悪を悪で殺すために




「例え、兄さんが望まないことだったとしても

兄がこの世を許していても

自身を殺した元凶をも、自分の願望のために

それを命をかけて死んだことを受け入れて

いたとしても……」









ある場所で嶺院玄瑞は呟いた

「まったく、要は最後のひとつになればよいのだ

スレイ、貴方がどれほどこの街全てが

憎かったとしても、彼らを殺せるか？」





「私は────」

ある場所で→←未練2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す