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重い沈黙に、紫耀の息遣いが楽屋に響く。
岸「海人、紫耀の衣装ゆるめてやって」
高「あ……うんっ」
岸「……熱は、ないか」
高「どーしたのかな、貧血？」
岸「うーん、脱水とか……？」
奥では、ジンが冷静にマネージャーと話していて
みんなが紫耀のために動く中で
俺は何も出来んと立ち尽くすだけやった。
なんなん？俺。
いつもいつも、紫耀に助けてもらってたのに。
俺が辛い時、しんどい時
いつも真っ先に気付いてくれてたのは紫耀やのに。
悔しくて情けなくて。
唇を痛いくらいに噛みしめる。
岸「れ、れん、大丈夫か？お前も顔真っ青だけど」
岸さんが心配そうに覗き込んできても
紫耀を見つめるしか出来んかった。
紫耀は、ほんまに疲れてたんやろう、
そのうち、静かに寝息を立て始めて。
神「あとエンディングだけっすよね。紫耀休ませられます？」
「大丈夫だと思う。というか、そうさせるよ」
そうや、エンディング……
まだ少し時間があるとはいえ、
こんな状態の紫耀を出すのは無理やろうから
マネージャーの言葉に全員がホッと息を吐いた。
キラキラの衣装のまま目を閉じる紫耀。
本番中も、しんどかったんかな。
そんなん、微塵も気付けへんかった……
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「…………俺も、ここおる、」
そろそろスタンバイに行こう、っていう空気になる頃
俺の小さな声に、
一瞬楽屋の空気が止まった。
「ここにおる」
岸「いや、廉、気持ちはわかるけど」
「紫耀のそばにおりたい。おらして」
神「落ち着けって。さすがに2人抜けるのはマズいよ」
「………ｯ、」
わかってる。
こんなん、プロ失格や。
でも。
どうしても俺は、
紫耀のそばにおりたかった。
こんな広い楽屋で、
静かな空間で
紫耀が一人で取り残されるなんて、
そんなん、耐えられへん。
「ｯ、お願い、やから……」
静まり返る楽屋に、
俺の震える声が虚しく響いた。
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高「───いいじゃん。廉に任せようよ」
その空気を壊したのは
海人の明るい声、で。
ハッと顔を上げれば、
本番前に睨み合った時とはまるで違う
いつもの、屈託のない海人の笑顔がそこにあった。
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あい(プロフ) - 完結おめでとうございます！素敵なお話でした、(T . T)もう始終涙が止まらず、とんでもない顔でお話を読んでいました笑 久しぶりにこんな甘いお話に触れられて、幸せ者です！これからも、応援しております♪ (2022年4月29日 13時) (
レス) @page29 id: 74fb46b4d8 (このIDを非表示/違反報告)
あきこ - お久しぶりです。切ない気持ちがすごく伝わってきて良かったです！2人の表情まで想像できてキュンとしました！！紫耀くんの心の広さ、見習わなくては（笑）楽しませていただきありがとうございます。 (2021年5月16日 9時) (レス) id: a6652d343c (このIDを非表示/違反報告)
こでまり(プロフ) - 本当に素敵な作品ですね。不器用な2人がお互いを思い遣るが故のもどかしさ、メンバーの愛に涙が止まらない作品です。素敵なお話ありがとうございました。 (2021年4月20日 12時) (レス) id: 47561d5dfc (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ななみさん» コメント頂きましてありがとうございます(^^)私もじぐいわ大好きです。最後に少ーし匂わせたつもりでした笑。妄想はいくらでも出来ますがリアルのじぐいわには敵いません！こちらこそ、お読み頂きありがとうございました。新作でもお待ちしております(^^) (2021年4月16日 0時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 由夏さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなり申し訳ありません。しょうれんはやっぱり一緒にいるのがしっくり来ますね(^^) (2021年4月16日 0時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ
| 作成日時：2021年1月11日 0時
