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「岸さんやったら、出来るんやけどなー……」
岸「は？」
何も考えんと、
触れたり喋ったり。
紫耀は、変わらず俺に触れてくれる。
それは、嬉しい。
でも、俺が毎回過剰なほど反応しとったら
さすがのあいつでも嫌にもなるやろうし
わかってんねん。
このままでおっても、
たとえば、紫耀を拒んでも
どっちにしろ、もう元には戻られへんっていうのは。
あいつが、そういうのも全部覚悟して、
それでも伝えてくれたんやっていうのもわかってる。
でも、俺は、
今までの穏やかな日々がずっと続いてくれれば
それが一番ええって、
どこかで思ってる。
だってそれが、
誰も傷つかんくて、一番平和やんか……
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高「れぇん！出番！」
海人の声が聞こえて、
岸さんに預けていた体をゆっくり起こす。
撮影スペースに目を向ければ、
海人の隣で、紫耀が俺を見ていた。
いつものように、優しい目をして。
岸「いける？」
「ん。ありがと」
めちゃくちゃ気遣ってくれる岸さんにお礼を言って
俺も撮影に入る。
「並びはお好きなようにして頂いて」
高「じゃあ俺真ん中〜！」
迷わずセンターを選んだ海人が、
俺と紫耀の間に入って
その拍子に、紫耀とバチッと目が合った。
『あ』
「え？」
『髪。なんかついてる』
伸びてきた手が、そっと髪に触れる。
「……さんきゅ、」
『いーえ』
仕事のスイッチが入ってるから、
昨日、紫耀の部屋で感じたものとは少し違ってはいても
俺を見つめるその眼差しを、
まっすぐには受け止められんくて
無愛想に言うて、すぐ目を逸らす。
.
眩しいフラッシュが途切れなく瞬く。
紫耀の気持ちを知ってからずっと、
改めて感じるあいつの優しさに何度も心が揺れる。
深みに嵌まっていく心が怖い。
俺のことをいつだって
一番に大切に想ってくれてることを感じる度、
涙が出そうになる。
後戻りがきかへんから、
どこに一歩を踏み出すのも怖かった。
いつか、この穏やかな時間に終わりがあるなら
もう少し、このまま……
.
そうやって、ずっと足踏みをしてる俺が
それが、紫耀をどれだけ苦しめてるか
俺は、自分のことばっかで
───わかってへん、かった。
.
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あい(プロフ) - こんにちは！二人の関係に目が離せません、（ ; ; ）次章も読ませていただきます！！！素敵なお話をありがとうございます♪ (2022年4月29日 13時) (
レス) @page46 id: 74fb46b4d8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます(;_;)次章に移行しましたのでぜひまた読んで下さいね！ (2021年1月11日 0時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
あい - こんにちは！続きが凄く気になります！！更新頑張ってください！！応援してます！！！ (2021年1月9日 8時) (レス) id: 42acba34ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 青苺さん» コメントありがとうございます！楽しみにして頂いて嬉しい限りです、、！更新がマイペースで、いつ完結するのやらって感じですが、頑張って書いていきますのでぜひまた読んで下さいね。 (2020年12月11日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ななみさん» コメントありがとうございます！一気読み嬉しいです。更新がんばりますね！ (2020年12月11日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ
| 作成日時：2020年10月24日 22時
