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神「れーん」
紫耀がくれた缶コーヒーが
手の中でぬるくなり始めた頃。
顔を上げると同時
ぐうじが隣に座った。
手には、俺と同じ缶コーヒー。
それを買ったであろう音にも
全く気付いてなかった。
「あ、時間……」
神「いや、まだ大丈夫だよ」
だから座っとけと言わんばかりの口調でそう言われれば
慌てて立つ事もなく。
ジンがのんびりとコーヒーを飲み始めたのを見て
俺もぬるくなり始めた缶のプルタブを
やっと上げた。
さして美味くもないコーヒーをちびちびと飲んでも
気分なんか上がらんわけで。
沈んだ心を
コーヒーがもっと苦くさせていく気さえした。
.
.
神「廉さぁ」
「ん、」
神「紫耀に告白でもされた？」
咄嗟に、声すら出されへんかった。
そんな普通のテンションで聞く事ちゃうやん……
それでも、涼しい顔してるジンを見ると
あっという間に心は揺らいで。
何なん、
そんな知ってて当たり前、みたいな事なん？
俺って、どんだけ鈍感やったん？
神「いや、本人から決定的なことは聞いた事ないよ」
狼狽えていると
心の声が伝わったか、ジンは真面目な顔で
"まぁ、見てたらわかっちゃったんだけど"
と続けて言った。
神「紫耀、楽屋でも現場でも、廉のことばっか見てんだもん」
「………」
神「あとあいつ、俺と遊んでても廉の話ばっかだから。あの撮影の廉が可愛かったとか、マジのトーンで言うの」
紫耀とジンは、親友と言っていい。
趣味が合うから
プライベートもよく遊んでるみたいやし
そんなジンから聞く、俺の知らん紫耀の姿は
想像がつかへん一方で
あの優しい笑顔がすぐ頭に浮かんだ。
.
神「紫耀はさ、生涯言うつもりなかったと思うよ」
「……生涯って、」
"一生"と同じ意味やのに
もっともっと重さを伴うような気がする。
生涯言うつもりなかった。
それやのに、あんな薄汚れたベンチで、
あっさりと言うてきた紫耀の胸の内を想像すると
ただただ苦しくて。
泣きそうになる気持ちを必死に堪えて
浅い呼吸を繰り返した。
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あい(プロフ) - こんにちは！二人の関係に目が離せません、（ ; ; ）次章も読ませていただきます！！！素敵なお話をありがとうございます♪ (2022年4月29日 13時) (
レス) @page46 id: 74fb46b4d8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます(;_;)次章に移行しましたのでぜひまた読んで下さいね！ (2021年1月11日 0時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
あい - こんにちは！続きが凄く気になります！！更新頑張ってください！！応援してます！！！ (2021年1月9日 8時) (レス) id: 42acba34ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 青苺さん» コメントありがとうございます！楽しみにして頂いて嬉しい限りです、、！更新がマイペースで、いつ完結するのやらって感じですが、頑張って書いていきますのでぜひまた読んで下さいね。 (2020年12月11日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ななみさん» コメントありがとうございます！一気読み嬉しいです。更新がんばりますね！ (2020年12月11日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ
| 作成日時：2020年10月24日 22時
