君の元へ〈紫〉２

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突然だった出会い



一目惚れで、あっという間に落ちた恋






出会ったあの瞬間から

俺はAの全てに魅せられて




好きで愛しくて仕方なくて





一生かけて大切にしよう、って

そう思えるくらいの存在になって……











自分でも自分のキャラにびっくりするくらい



"好きだよ"


"早く会いたい"





そんな歯の浮く言葉を言うことに

ためらいもないくらいで









"おかえり、優太くん"








疲れて帰ってきても



Aのその声と笑顔を見れば

疲れなんてどっか行っちゃうし







"頑張ってね"


"いってらっしゃい"






名残惜しいけど、


家を出る時、

そうやって言ってくれれば






よっしゃ！って気合入れて

どんな仕事でも、頑張ることが出来て



俺の心を、いつだって明るく優しい気持ちにさせてくれる。









愛おしいと思える存在が

大切だと思える存在がいる事が



こんなに毎日を輝かせること







誰かを想って、想われる事が

こんなに幸せな事なんだって



俺は、今まで知らなかった。




Aのおかげで、知る事が出来た。









永「お。今日Aちゃんとデート？」


高「ねぇ岸くん、ここ今人気なんだって！Aちゃんと行ったら？」







他愛もない毎日



メンバーとの会話に

自然とAの名前が出てくること





俺、Aと一緒に生きてんだなぁ、って

そんな風にさえ感じて。









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『A、』


「なぁに？」


『……好きだよ』







何度言っても、毎回新鮮に頬を紅く染めてくれる




そんな姿も

俺だって飽きずに大好きで。











Aと出会って、いくつ季節が過ぎたんだろう






これから先も、きっと

何度伝えたって、足りないんだろうな







だって、"大好き"が溢れてくんだもん。









絡ませた指に光る、

家で過ごす時だけ付ける、お揃いのリングも







俺らの、"証"。

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