君の元へ〈紫〉２

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高「ねぇ！岸くん家でパーティーしよ！」




やっぱり、発端は

海人のそんな一言だった





神「パーティー？何の？」


高「えーっと、忘年会？」


永「まだ秋やん」


高「理由は何でもいいの！ねぇ岸くん、ダメ？」


『別にいいけど、何で俺ん家？』





この時点で、何かを予想するべきだったのに







高「か、の、じょ！ Aちゃん、呼んで？」








………は？







神「おっ！いいねそれ！」


永「賛成〜」


『いやっ、ちょ、ちょっ、待って！！』






待て待て待て



忘年会でもパーティーでも何でもいいけど

何でそうなる！！？






高「せっかくだし紹介してよ！」


永「ええやん！そうしようや岸さん」






おい、廉まで！

しょ、紫耀！








平「いいんじゃない？俺もAちゃんと喋りたい」






おい！！！！







高「ねっ、いいでしょ岸くん！」








……………はぁ。

こうなったら、もうどうしよーもない。





アイドルだけど、マジで男子校ノリっていうか

そんな期待込めたキラキラした目で、俺を見ないでくれ！！








『……わかったよ』






メンバーの歓声が、楽屋に響く。







『でも、Aに聞いてからな？Aが嫌がったらナシだよ』


神「わぁ〜、岸くんやっさしーい」


高「かっこいい〜」







おい、棒読みだぞそこ。





でも、大丈夫かな？




いや、みんなもちろん常識は弁えてるし

自信もって良い奴らだけど





A、何て言うだろ……









.








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「今度の土曜？」


『うん。メンバーが家に来たいって言ってて……』





俺の家で、束の間の時間



ソファーに並んで座って、テレビを観てた時

遠慮がちに切り出すと、Aは目をぱちぱちさせた。








「そうなんだ。夜だよね？」


『うん、そんで……』


「わかった、じゃあその日は家来ないでおくね」


『いや、じゃなくて……』






口ごもると、Aの顔にハテナが浮かぶ。







『紹介、したいんだ。メンバーに』






俺の言葉に、Aは口を小さく開けて








あ、やっぱ嫌かな……


いくらメンバーって言っても

共通の友達とかいるわけじゃないし





4人も5人も男が来るのって、やっぱ嫌だよな。








『あ、ごめん、嫌なら全然……』


「……いいの？」









慌ててフォローしようとしたら




Aの小さな声が、聞こえた。

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