検索窓
今日:9 hit、昨日:4 hit、合計:121,457 hit

69 ページ20

.

***








「……私こそ、ありがとう」


『ん、?』


「大切な人たちに会わせてくれて」






まっすぐ目を見て言えば

優太くんが、グッと何かを噛みしめたような顔をして。








『やべぇ、泣きそ……』






そう言って、空を見上げたから

私もまた、涙がこぼれそうになった。









『……もっかいだけ、いい?』







頷く代わり、目を閉じたのを合図に

また、ゆっくりと唇を重ね合わせた







寝ているとはいえ

部屋の向こうにメンバーのみんながいるのを思うと



それはなんだか、秘密のキスのようで




唇が離れる時には、私も優太くんも

どこか照れたように笑っていた。









もうそろそろ、戻らなきゃね





緑に囲まれた暗がりのベランダとはいえ

これを日常にしたら良くないもんね、





お互いのそんな気持ちも



視線を交わせば、わかって









ちゅ、




名残惜しむように、額に小さくキスを落とされた時









.









「………グスッ」


「『え?』」





2人で弾かれたように振り向けば



ベランダの扉

折り重なるように目を輝かせた、みんなの姿。









『おおおおおおお前ら何してんだよっ!!?』


平「あーもう海人が泣くから」


高「だってぇ……」







例によって、ジンくんの手にはスマホ……









『寝てたんじゃねーの?!』


平「いやーたまたま起きちゃってさぁ、これはみんなを起こさずにはいられなかったよね」


神「やーばい、撮れ高やばいよこれ」


永「おっ、チューも撮れた?」


神「ばっちり」


『おい消せ!!!!!』






優太くんが叫んで、

部屋に逃げ込むメンバーみんなを追い掛けていく。








今日は、甘い時間は過ごせそうにない、な。笑









それでも、心は穏やかで





額に残る温もりにそっと手を添えてから



私も部屋に戻った。

.

70→←68



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (408 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
735人がお気に入り
設定タグ:岸優太 , King&Prince , 平野紫耀   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

莉帆(プロフ) - 前作の紫耀くんと彼女さんの設定そのままでメンバーに紹介した時の話等見てみたいです! (2020年10月31日 1時) (レス) id: f844b9dad0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 初子さん» コメントありがとうございます!しょうれんを作り始めてしまいましたが笑、廉くんも必ず書きたいと思います(^^)新作もぜひお読み下さると嬉しいです。 (2020年10月24日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
初子(プロフ) - はじめまして!前作に続きとても素敵でした!!次は廉くんでお願いします笑笑 (2020年10月23日 6時) (レス) id: e87bce962c (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - Azukiさん» コメントありがとうございます。コメントが一番嬉しいです(*´`*)マイペースな更新ですが楽しみにして下さってありがとうございます。楽しんで頂けて何よりです…♪ (2020年10月10日 1時) (レス) id: 5bc3e0045f (このIDを非表示/違反報告)
Azuki(プロフ) - 二度目のコメント失礼します!定期的に更新してくれて本当に嬉しくて。やっぱり楽しみなお話で通知が来てるとワクワクしちゃいます。ほっこり優しい気持ちになるので大好きです。これからも引き続き応援してます! (2020年10月3日 14時) (レス) id: 8005b02827 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆうみ | 作成日時:2020年9月23日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。