君の元へ〈紫〉２

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楽屋のドアをきっちり締めて、鍵もかけて

なおも、俺は事情聴取され。




Aとの出会いから何から、全てを吐かされた。







……出会いに関しては、みんな爆笑してたけど。













永「何で言わんかったのよ？まぁわざわざ言う事でもないけどさ。」






一通り、話し終えた時

廉に問われて、一瞬、言葉に詰まる。







『や、だってさ、』


永「うん？」


『……俺、最年長だし、リーダーだし』


高「えぇ？」


『今すげぇ大事な時だし、志気下げるような事したくねぇっていうか……』


神「何それ、意味わかんね」







口ごもる俺の声を、神宮寺がバッサリ斬る。








『いや、だってさ、』


永「真面目すぎやろ。俺らが怒るとでも思ったん？」


『そうじゃねぇけど……』








怒るなんて思ってない



きっと、応援してくれて

からかいつつも、見守ってくれたはずで





でも、いつも助けられてばっかで

リーダーらしい事なんて、何にも出来てない俺。





メンバーどうこうじゃない



俺が、俺自身を

もう少し、認められるようになったら



そしたら……なんて、思ってた。







それがいつになるか、なんて

正直、全然わかんなかったけど……










『うわっ！？』


高「もー！！岸くんほんとにバカだよね！」








俯く俺に、海人が飛び付いてきて

慌てて受け止める。






高「岸くんは岸くんのままで最高のリーダーなんだよ！！岸くんの幸せは、俺らの幸せだよ？」






末っ子の真っ直ぐな声。

咄嗟には、言葉が出なかった。







『あ、ありがと……』


平「良かったね岸くん。これで俺に続いてメンバー公認！」


神「うぜー。笑」


高「ねぇ紫耀は会った事あるんだよね！？」


平「うん。あのねぇ、超かわいいよ」


永「マジかぁー！」







きゃっきゃと騒ぐメンバーに

心なしか、泣きそうになった。






高「ねぇ岸くんっ、写真ないの？」








海人催促で、写真を見せれば








永「はぁー！！？」


神「えっ、めっちゃ可愛いじゃん！」


高「待ってなんか俺すげー悔しい……」








涙は、やっぱり引っ込んで









あぁ、このメンバーでほんとに良かったなぁって

今まで何度も思ったことだったけど




改めて、そう思った。

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