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沈黙を破ったのは、やっぱりジンで
神「……恋すんななんて言わないけど、タイミングが悪いわ」
いつだって冷静な奴だけど
こういう時のジンの言葉は 苦しいくらい胸に刺さる
神「ツーショットじゃないにしろさ……ドームしてすぐこんなん出たら、チケット代返せって言われても文句言えないだろ」
言い返せるはずもない
だって、本当にその通りだから
永「……そんな言い方せんでもええやろ」
神「だってそうだろ」
永「けど……」
神「わかってるよ。俺らだって同じ立場なんだし」
『………』
神「けど、紫耀すげぇ頑張ってんのにさ……こんな事でいろいろ言われるの、悔しすぎるじゃん。撮られんなっていうのは、そういう事だろ?」
『………』
神「それに…………、一般の子なら、そういうの、一番気を付けてあげなきゃダメなんじゃないの」
もっと責められても仕方ないのに
精一杯、言葉を選んでくれているのがわかって
さっきよりもずっと、心がギュッと痛む
高「その子は……彼女、なの?」
海人の言葉に、全員が顔を上げて
俺に視線が向く。
呼吸すら震えそうな自分が、すげー情けない
『彼女……じゃ、ないけど』
きっぱり否定しない微妙な俺の言い方に
皆がなんとなく口をつぐんで
その優しさが、ぐさぐさと刺さる
……ほんとに、自分が情けない
この期に及んで、Aを彼女とも呼べない
怖がって、甘えて、逃げて
そんな関係をずるずる続けて、
………撮られて、
メンバーのことも裏切って
ほんと、どうしようもないよ
大切な人を傷つけてばっかじゃん。
Aのこと、何回苦しめたら気が済むんだよ
わかってたのに
見ないフリして、会い続けた
こんな俺を受け入れてくれたのに
その結末がコレなんて
高「紫耀?もう……会ったらダメだよ」
……わかってる、
高「紫耀……?何で返事しないの?」
神「……紫耀?聞いてんのかよ?」
わかってる、けど……
…………、
.
.
どういう流れになったのかもわかんないまま
気付けば、残ったのは俺ひとり
涙さえ、出ない
もう会わない、なんて
そんなの
こんな風になって、改めて
自分の気持ちに気付かされるなんて
俺は、究極のばかだ……
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yamayama0509021(プロフ) - とても面白かったです!!!番外編というか、続きが見たいです、、事務所に怒られたりするとこや、メンバーに紹介したらなんかまたゆうみさんの描く作品を拝見させていただきたいです、、 (2021年1月9日 10時) (レス) id: f5163d79d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ななみさん» コメント下さり有難うございます(^^)廉くんはただの良い人でした笑。他の作品もぜひ読んで頂けましたら嬉しいです! (2020年12月11日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - 素敵な作品を読ませいただきありがとうございました。廉君のアシストが絶妙でした。他の作品も是非読ませてください。 (2020年12月10日 3時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
莉帆(プロフ) - こちらこそほんとに嬉しいです!いつでも待ってます! (2020年9月14日 15時) (レス) id: f844b9dad0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 莉帆さん» コメント頂きましてありがとうございます!嬉しいです(^^)番外編、良いですね!どこかでその後が書けたらとは思っていたので、検討させて頂きます。ありがとうございます(^^) (2020年9月14日 3時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうみ | 作成日時:2020年6月9日 20時