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さっきまでの高揚した空気は、完全に死んで
俺らには珍しいくらいの、重たい空気
その原因を作ったのは、間違いなく
おれ、で。
「……まぁ、擁護するわけじゃないけど、平野じゃなくて、この近くに住んでる女優を追ってたらしい」
『………』
「そしたら、たまたま平野が来た、と」
神「……撮られてんだったら一緒でしょ」
ばっさり、ジンの言葉に
楽屋の空気が、さっきよりも詰まっていく
偉いさんも、居心地悪そうに頭を掻いた。
「まぁ、ツーショットはないしコメントするほどのものでもないから、うちとしてはスルーするから。いいな?平野」
『…………はい』
喉の奥、声が引っかかって
普段以上に、かすれた声が出る
永「……これ、相手の事はわかってんすか?」
「あー、完全に一般人って事だから、そこは書かないようにさせるよ」
永「そ、すか……」
「まぁ、だから……もうわかってるだろうし説教するつもりもないけど、お前たちは今が大事な時なんだからな。平野、自覚持って行動しろよ。他のメンバーも」
岸「……っす、」
かろうじて返事をしたのは、岸くんだけで
他の誰も、反応しなかったけど
それでも、偉いさんはそれなりに満足したらしい
写真をまとめて、楽屋から出て行った
他のマネージャーも出て行って
俺らだけが残された楽屋は
痛いくらいの、沈黙
まだ大勢のスタッフさんが作業してる
閉め切ったドアの向こうから薄く聞こえる声や音が
ここはドームだと思い出させて
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何やってんだよ、おれ
こんなこと、
こんな最悪なこと
何か言わなきゃと思うのに
言葉が喉元まで来ては、沈んで
自分の膝を見つめる事しか、出来なかった
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yamayama0509021(プロフ) - とても面白かったです!!!番外編というか、続きが見たいです、、事務所に怒られたりするとこや、メンバーに紹介したらなんかまたゆうみさんの描く作品を拝見させていただきたいです、、 (2021年1月9日 10時) (レス) id: f5163d79d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ななみさん» コメント下さり有難うございます(^^)廉くんはただの良い人でした笑。他の作品もぜひ読んで頂けましたら嬉しいです! (2020年12月11日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - 素敵な作品を読ませいただきありがとうございました。廉君のアシストが絶妙でした。他の作品も是非読ませてください。 (2020年12月10日 3時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
莉帆(プロフ) - こちらこそほんとに嬉しいです!いつでも待ってます! (2020年9月14日 15時) (レス) id: f844b9dad0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 莉帆さん» コメント頂きましてありがとうございます!嬉しいです(^^)番外編、良いですね!どこかでその後が書けたらとは思っていたので、検討させて頂きます。ありがとうございます(^^) (2020年9月14日 3時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうみ | 作成日時:2020年6月9日 20時