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紫耀の腕が、私を包む
温もりが
いろんな事を、思い出させる
このお店で、抱きしめてくれた事もあった
そのあと、手を繋いで眠った
思えば、あの時からなのかな
私たちの想いが、ぐちゃぐちゃと交錯するようになったのは
言えない想いが、心を揺らすようになったのは
いつだって、紫耀に抱きしめられると
ドキドキして、安心して
苦しいくらい、気持ちが込み上げてきて
やっぱり、紫耀が好きだよ
大好きだよ
───いかないで、
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『……ごめんな、A。いっぱい傷つけて』
どうして今、そんな事言うの
不安で、心がぎゅっと掴まれる
『あの時も、今も……いっぱい苦しめて、辛い想いさせてごめん』
「………」
『……A、』
「………」
『今から言うこと、ちゃんと聞いてて?』
あぁ、ほんとにこれで、最後なんだ
目を瞑って
紫耀の背中に腕を回して、しがみついた
.
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『………好きだよ、A』
「……………へ、」
いま、何て………
思わず腕を解いて、紫耀を見上げる
目尻に溜まった涙が、こぼれた瞬間
紫耀がまた、ふわっと笑って
親指で私の目元を拭う
そして
こつん、と額がぶつかった
『ずっと、言いたかった……』
「………」
『A、』
「………」
『好きだよ。……大好きだよ』
「………っ、」
『………俺と一緒に、いてくれますか?』
…………、
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こぼれた涙が、頬を濡らす
止まる事を知らずに、伝っていく
紫耀の指では、とても追いつかなくて
嬉しそうに笑った紫耀に、また抱きしめられた
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yamayama0509021(プロフ) - とても面白かったです!!!番外編というか、続きが見たいです、、事務所に怒られたりするとこや、メンバーに紹介したらなんかまたゆうみさんの描く作品を拝見させていただきたいです、、 (2021年1月9日 10時) (レス) id: f5163d79d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ななみさん» コメント下さり有難うございます(^^)廉くんはただの良い人でした笑。他の作品もぜひ読んで頂けましたら嬉しいです! (2020年12月11日 22時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - 素敵な作品を読ませいただきありがとうございました。廉君のアシストが絶妙でした。他の作品も是非読ませてください。 (2020年12月10日 3時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
莉帆(プロフ) - こちらこそほんとに嬉しいです!いつでも待ってます! (2020年9月14日 15時) (レス) id: f844b9dad0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 莉帆さん» コメント頂きましてありがとうございます!嬉しいです(^^)番外編、良いですね!どこかでその後が書けたらとは思っていたので、検討させて頂きます。ありがとうございます(^^) (2020年9月14日 3時) (レス) id: f4acf235ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうみ | 作成日時:2020年6月9日 20時