たったひとつ〈深紅〉 ３

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予定時間を40分近くオーバーする、大盛り上がりで

3度のアンコールに応えて



コンサートは、無事に終演した。









「お疲れ様でした！」


「良かったよー！」






スタッフの拍手の中、


ライブTシャツを着て

汗びっしょりのメンバーたちが引き上げてくる。






私とオーナーも、作業の手を止めて

ケータリングルームの入り口から、拍手に加わった。










永「お疲れっしたー！」


神「やばい！超暑い！笑」


岸「あざした！あざした！明日もおなしゃーす！」







小走りで戻ってきた紫耀も

満面の笑みを浮かべていて







『お疲れ様でした！いや〜、最高でしたね。ほんとすごかったです』





楽屋の前で待ち構えていたカメラに

待ちきれないように自ら話しに行く。







『お疲れした！ありがとうございました！』









髪をかき上げて、楽屋に入っていって











高「最高でしたあ！やばかった！超楽しかった！」








入れ替わるように、最後に戻ってきた高橋くんが

カメラに駆け寄っていく





一番最後までステージで遊んでいたのも彼のようで

傍目にもめちゃくちゃ楽しそう。










高「もう、なんて言ったらいいのかな？歓声がキャーとかじゃなくて、グワァーッ！みたいな！」



『海人、早くシャワーしちゃいな？映像見直すよ』











紫耀が楽屋からひょこっと顔を出して



はーい、と良い返事をした高橋くんが

踊るように楽屋へ消えていく。





なんか兄弟みたい……笑









そうか、すごく盛り上がってたみたいだけど




初ドームだし、明日もあるし

反省会的なこともするのか……







疲れてるだろうに、大変だなぁ……

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