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ページ3

目を開ける

ぼやけて見えないが、透明なケースに入れられているということは、私は赤ん坊らしい

名前もなにもかも忘れたが、転生したという事実だけは覚えていた

しかし違和感

下半身が動かない

なぜだろう

母親がなにかの病気で、その影響だろうか

考えることを放棄し、深い眠りへと落ちた




水から浮き上がる感覚がする

そして、光が目に入った

「っ」

あまりの眩しさに、一瞬顔を歪める
しかし、それよりも違和感が襲った

赤ん坊の視力は、悪いらしい
しかし、いまのAにはバッチリと見えている

それに、どことなく、自分の体が成長しているようにも見えた

ケースにも入れられていないし、ただ白い天井があるだけ

はて、

すると、扉が開いた

「あ…」

おそらくナースと目が合う
ナースは驚いて出て行った

しかししばらくすると、男二人と、女を連れて戻ってきた

女は泣いて、

「よかったっ、やっと目を覚ました!」

と言って抱きしめてきた

いや、だれですか?と言おうとしたが、上手く舌が回らず、

「ぐぁ?」

という、蛙のような声をだした

「そうよね、私がだれかわからないわよね…」

抱きしめるのをやめて、哀れむような目でこちらを見た

そして、様々な検査をしたあと、私はあの女の家へと引き取られた




そこで語られたものは、私の生い立ちというか、

まぁ、簡単に話すと、女と男の名前は村上優子と村上正彦というらしく、私のパパとママで、優子さんは妊娠したとき殺人鬼に腹を刺されたらしい

で、その影響で私は下半身が動かないらしい

私は治療のため、麻酔をずっと打ち続け、約5年の月日が経っていたとか…

いや、えらくぶっとんでんな




_____________________
村上正彦
フリーター 稼ぎはふつう
三十歳

村上優子
主婦&薬剤師 稼ぎはそこそこ
二十六歳

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作者名:理由なんてあるのかな? | 作成日時:2018年10月18日 15時

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