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「ホンゴウ……！お前そんなキャラだったか！？」
「うっそだろお前ッ！流石にアホすぎるだろ……ははは！」
さっきまで不快そうな顔をしていた船医がようやく口を開いたかと思えば、「遊びの誘い」をし始めた。
しかも大勢に。何をする気なんだ、と流石のベックマンも吹き出した。
ホンゴウはそんなに笑われると思っていなかったため、少し恥じらってAの方をみると、
彼女は顔を隠して肩を震わせ笑っていた。
「お前それ……おっさん共に言う台詞か？くくっ」
「ベックてめぇ笑うなァ！」
「いいぞホンゴウ！何して遊ぶんだ？鬼ごっこか？」
シャンクスがからかってそう提案すると、周りの幹部たちも腹を抱えて笑いだした。
「ンなわけねェだろ！」
「じゃあ何で遊ぶつもりだったんだよ」
「……それは、なァ」
そう聞かれれば流石に困ったようでホンゴウは考えたように口を噤んだ。
別にやりたい遊びがあってそう誘ったわけではないからだ。
「ま、まあまあ。皆さん落ち着きましょうよ。
ホンゴウさん、お酒注ぎますか？」
顔を真っ赤にして起こる寸前のホンゴウを流石に不憫と思ったのか、Aが困りながら口を開いた。
しかし口角が上がるのはどうしようもないようだ。
「あ、あァ……どうも」
ホンゴウは大人しくジョッキを差し出す。
気を遣わせてしまった罪悪感と羞恥心で穴があったら入りたい気分だった。
「あっ、俺もお願いしていいか」
「俺も」
「俺も頼む」
するとそれを羨ましく思ったのか他の幹部たちも彼女に酌をしてもらう。
自分だけにやってくれているわけが無いのは知っていたが、
ホンゴウは何故か二度目なのにショックを受ける。
「……幻滅したか？」
酒の勢いだということにして、彼は少し静かになった時に聞いてみた。
「とんでもないです。
お酒が入ればホンゴウさんでもその……はっちゃけるんですね」
彼女は少し言葉を選んだみたいだ。
その優しさが逆にホンゴウには痛かった。
「なァ……お前、疲れてないか？」
返す言葉が見つからなく、彼女をドギマギしながら見ていると目の下に疲れが見えた。
律儀に幹部と話すことに対して緊張してくれていたらしい。
ホンゴウは悪いことをしたと思った。
そりゃそうだ。酒を飲んだ四皇幹部の大男たちに囲まれるのなんて
海賊とはいえ女性からしたら怖いことこの上ないだろう。
いや、これに関しては年齢も性別も関係なく怖いと思うに違いない。
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作者名：あみ | 作成日時：2022年10月12日 1時
