Sweet Heaven ~sorrowful dream~

11話 ページ12

その後色々あって。









1週間が経ちました。









驚くほど、何もありません。

もちろん願い事も、ちょっとした出来事も。









これ、ちゃんと終わるんですかね？







テストも、この小説も。







「裕真君、なにか叶えたいことは無いのですか？」

私は冷めた目で裕真君を見ます。


「…って言われてもよぉ……
俺、受験生だし、だらけたら駄目じゃん？」

そんなもっともらしい事を言う彼に私は、


「…何言ってるんですか、今更。
多分もうがんばっても高校、受かりませんよ？」

そう言って突き放しました。




崖から落ちた彼が這い上がってきたけど突き落としました。



「……というか勉強教えてほしいっていうのが願い事じゃないんですか？」




何でも良いからとにかく願い事を提示する作戦です。




「……！A！それだよ！それがいい！」



……まさかの1発であたりですか！？




「でも私、中２ですよ？」



「……マジすか」






また崖から突き落としました。


今回は悪気は無かったんですけどね…






「……でも、私高校1年ぐらいまでの内容なら分かりますよ？」


そういえばそうでした。



一応生きてるときは確か成績が割と良かった気がします。




だから、よくみんなから褒められて…








あれ？そうでしたっけ？




というか、なんで中２なのに高校のレベルが分かるんでしょう？？







……あんまり覚えてません。





つい2週間ほど前に死んだばかりなのに。









……まあ、いいですよね、今は思い出さなくても。





でも…少し気になりますね……





「……」









あれ、裕真君が黙りこくってます。



どうしたのでしょう？









「おい…A……









えっと、その…









……勉強教えてください」









……そうなりますよね、まぁ。

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