第77話 映画の時間 ページ34
梅雨のじめじめした空気は、夏の空気に変わりつつある。
私と彼の間に、確かな変化もあった。
「A、今日はどこ行きたい?」
「図書館」
「えっ…、マジで言ってんの?」
「もうすぐ期末テストだから、勉強しないと」
「相変わらず真面目だね〜」
「…カルマ君の余裕が恨めしい」
私は“カルマ君”と呼び、
カルマ君は“A”と呼ぶようになった。
最初は本当に照れ臭かったけど、今は自然に呼べている。
「ねぇねぇ、カルマ君と付き合ったの!?」
茅野ちゃんが興奮気味で訊いてきた。
当然私は「付き合ってない」と答えるが、
茅野ちゃんは心底残念そうに頬を膨らます。
「でも、なんか特別感だよねー」
「特別…?」
「うん。だってカルマ君って女子のこと名前で呼ばないし。
しかも呼び捨てなのはAちゃんだけじゃないかな」
そこまで聞いて、なぜか頬に熱がこもってくる。
…特別、か。
嬉しい…かも。
カルマ君も特別って思っててくれてるなら。
「はぁ…、本当に不思議だよね。2人って」
「……?」
なぜか茅野ちゃんに呆れられた。
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「ソニックニンジャ?」
「うん!僕この作品大好きでさ〜」
ヒーロー物。
私も嫌いではない。
「見たことはないけど、面白そう」
「でさ!殺せんせーが今からハワイまで行って見てくるらしいんだけど、
Aちゃんも良かったら見に行かない?」
「!…行く。行きたい!」
友達と映画…
実はすごく憧れてた。
そして私と渚君、カルマ君、律は殺せんせーと一緒にハワイに行くことに。
マッハ20で、軽い授業を受けるなんて…。
人生初の経験にクラクラきそうになる。
「さ、寒いぃぃ!」
ブレザーを持ってくれば良かったと後悔した。
「俺のカーディガン貸す?」
「えっ、いい!遠慮する!カルマ君が寒くなっちゃうから!」
「ヌルフフフフ…仲睦まじいですね〜」
「本当ですね〜、Aさんとカルマさんは本当に仲が良いです」
「「………」」
殺せんせーと律さんに冷やかされ、気まずくなる。
結局、殺せんせーから膝掛けを借り、席に座った。
英語字幕がないため、話の内容を理解出来るか心配だったけど、
殺せんせーの解説イヤホンをしていたから心配なことは特になかった。
本当にこの先生は殺りづらいことこの上ない。
.
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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ラッキーカラー
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ミッキー(プロフ) - あけびさん» 私もこんな子をイメージして日々書いています(*´∀｀) (2015年4月14日 20時) (
レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 光栄です(*´∇｀*)ありがとうございます！ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
あけび(プロフ) - お話面白いです！絵うまいですね(*^^*)こんな子をイメージして読んでいたので、作者さんの描写の上手さを感じました。尊敬します！頑張ってください (2015年4月12日 0時) (レス) id: 42d555bd8d (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - イメージぴったりで、ビックリしました♪羨ましい限りです (2015年3月20日 20時) (レス) id: 14f33ca9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 皆様のイメージが崩れないか心配でしたが、そう言って頂くととてもありがたいです(ノ´∀｀*) (2015年3月20日 20時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミッキー
| 作成日時：2014年1月16日 23時
