第72話 ページ29
猫に触れた。
小さい頃から怖くて触れなかったから、今は感動に浸っている。
可愛い…癒される〜…。
「じゃあ俺帰るね」
「えっ…」
「Aちゃんが急に電話してきたから気になっただけだし」
そ、そうだった…。
私は無我夢中で赤羽君に電話をかけたんだ。
「てか、何で俺だったの?」
「何でって訊かれても……気がついたら赤羽君に電話かけてたんだもん…」
間違ったことは言ってない。
今の私は、赤羽君以外にも電話をかけれる友達がいる。
なのに、真っ先に赤羽君にかけた。
それも不思議なくらい。
急に赤羽君にわしゃわしゃと頭を撫でられた。
「はぁ〜…」
「な、何で溜め息!?そんなに嫌だった!?なんか…ごめん…」
「違うよ。モヤモヤしてた俺がバカみたいって思った…」
「モヤモヤ?」
赤羽君でも悩みがあるんだな…。
「それが解決したってこと?」
「今解決した」
そんな簡単に解決できる悩みって何?
思えば私って、赤羽君のことあんまり知らないのかも…。
よ、よし!
「赤羽君!」
「なに?」
「お泊り会しよう!」
「…は?」
あ、れ?
何か変なこと言ったかな?
お泊り会をすれば赤羽君のこと知れると思っただけなんだけど。
それに赤羽君が私の家に泊まるのだってこれが初めてじゃないわけだし、
何か問題が……思い当たらないよ、私には。
「別に構わな……いや、やっぱ止めとく」
しょ、ショック!
「あからさまにショック受けてるね…」
「そ、そりゃあ…、いつもなら普通に泊まっていってくれたのに何でかな〜って」
「…俺、Aちゃんにとっての普通になりたくないよ」
どういう、こと?
「私には、難しくて分からないけど……分かった。
今日は来てくれてありがとう、おやすみ。また、明日ね」
「ん。おやすみ、また明日学校でね」
赤羽君を見送った後、部屋が妙に広く感じた。
今日は仔猫がいてくれているから幾分かマシだけど、
やっぱり寂しいんだよ。
「私にとっての普通になりたくないって…」
逆を言えば特別になりたいってこと?
特別って…私にとって赤羽君は特別、だよな。
でも、この特別は、友達として?
そんな友達階級みたいなのが私の中にあった?
確かにみんなの好きとは違うし、特別だって思うけど…
はぁ…
今度前原君あたりに訊いてみよう…。
.
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ミッキー(プロフ) - あけびさん» 私もこんな子をイメージして日々書いています(*´∀｀) (2015年4月14日 20時) (
レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 光栄です(*´∇｀*)ありがとうございます！ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
あけび(プロフ) - お話面白いです！絵うまいですね(*^^*)こんな子をイメージして読んでいたので、作者さんの描写の上手さを感じました。尊敬します！頑張ってください (2015年4月12日 0時) (レス) id: 42d555bd8d (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - イメージぴったりで、ビックリしました♪羨ましい限りです (2015年3月20日 20時) (レス) id: 14f33ca9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 皆様のイメージが崩れないか心配でしたが、そう言って頂くととてもありがたいです(ノ´∀｀*) (2015年3月20日 20時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミッキー
| 作成日時：2014年1月16日 23時
