第69話 ページ26
次の日、律さんは転校初日の状態に戻っていた。
なんでも彼女のマスターが暗殺に必要ないと判断したようで。
初日のように1日中射撃されるのじゃないかと、
気が気じゃなかったが、心配はいらなかったみたい。
律さんは、自分の意思でマスターに逆らった。
今日から本当の意味で、彼女はこのクラスの一員なのである。
***** ***** ***** *****
「なあ、黒羽ー」
珍しく前原君から声をかけられた。
「何…でしょう」
「何で敬語なんだよ。
渚やカルマとかには普通だっただろ」
「えっと…赤羽君たちは、慣れました」
「そういや、始めの頃なんかはカルマにだけタメ口だったもんな〜」
赤羽君は1年から一緒にいたから…。
思えば、いつ頃から敬語が抜けてたんだろう?
「そ、それで、何かご用ですか…?」
「あ!そうそう!黒羽って今日の放課後ヒマ?」
「?…特に用事は…」
「じゃあさ、付き合って欲しい場所があんだよ」
「別に、構いませんけど…」
…あ。
今日は前原君と帰ると赤羽君たちに言わなきゃ。
友達ごっこをしてた時から、赤羽君との帰宅は当たり前になっていた。
だから、1人で帰る時は、寂しかったなぁ…。
赤羽君には渚君たちもいるし、私みたいにはならないだろうけど。
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取り合えず赤羽君に『前原君と帰るね』と口にすれば、
アッサリと許可が下りた。
少しは『何で?』と訊かれるものかと思ったんだけど…。
「…で、前原君。どこに行くんですか?」
「カノジョへのプレゼントを買いに」
「えっ…カノジョ?それじゃあ私といたらマズイんじゃ…」
「平気だって。だって黒羽はクラスメイトだろ?」
「う、ん。…そうですね」
前原君は、女の子にモテるって聞いたことある。
確かにイケメンだし、気が利くし、何となく分かるかも。
うん、確かにモテ男だね。
「そういや黒羽。最近髪結んでるよな。イメチェン?」
「そ、そう。変…ですか?」
「いいや。似合ってるぜ。可愛い」
……あれ?
「どうした?」
「えっ…いえ、その…ありがと…」
『似合う』
同じ言葉なのに、赤羽君に言われた時と違う。
あの時みたいに顔が熱くない。
何で?
嬉しいのに、何かが違う…のかな。
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ミッキー(プロフ) - あけびさん» 私もこんな子をイメージして日々書いています(*´∀`) (2015年4月14日 20時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 光栄です(*´∇`*)ありがとうございます! (2015年4月14日 19時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
あけび(プロフ) - お話面白いです!絵うまいですね(*^^*)こんな子をイメージして読んでいたので、作者さんの描写の上手さを感じました。尊敬します!頑張ってください (2015年4月12日 0時) (レス) id: 42d555bd8d (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - イメージぴったりで、ビックリしました♪羨ましい限りです (2015年3月20日 20時) (レス) id: 14f33ca9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー(プロフ) - 蓮華さん» 皆様のイメージが崩れないか心配でしたが、そう言って頂くととてもありがたいです(ノ´∀`*) (2015年3月20日 20時) (レス) id: 72061eb485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミッキー | 作成日時:2014年1月16日 23時