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三ツ谷くんの名前を呼んで。んー?と振り返る三ツ谷くんの顔が優しくて、
「……もしかしたらね、迷惑になっちゃうかもしれないけど」
もう三ツ谷くんの傍に立てることももうないよね
言おう。と思いきって、と言うよりはもう自然に溢れて止められなかった、の方が正しいかもしれない
「わたし、三ツ谷が本当に好きだった。し、今も。私三ツ谷くんだけが好き、」
さっきまで優しい顔だった三ツ谷くんの顔が、すごく意外に思っているというか、驚いた顔になっていた
「今更言うのも、どうかと思う。けどあの時三ツ谷くんにそばに居て欲しいって言えてたら、三ツ谷くんと向き合えてたらって、何度も何度も思ってた」
穏やかな風が、少し蒸してる夜を通って、
気付かぬうちに伸びていた髪が軽く揺れる
三ツ谷くんを離したくない、傍に居て欲しいし、傍に居たい
三ツ谷くんが本当に好きで、きっともうこれ以上好きになれる人と出会えることなんてないと思う、
それでも、
「でもね、もう遅いって、わかってるよ。ちゃんと。」
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作者名:Anju | 作成日時:2022年8月13日 17時