アイツの彼女 《torn》

弱虫 ページ19

亮サイド

琴 「あれれれっ？あの子、どっか行っちゃったけどいーの？」

亮 「琴っ！お前何で来るねん！」

Aを悲しませた、苦しめた。それに、不安にさせて情けなくて。

そんなん自分のせいやのに琴にあたってもうた。

夏 「A、ちょっと傷つきやすいんやからね。気を付けなアカンやーん。」

なっちゃんは優しく慰めつつ、俺を叱った。

す 「せやねん。やから、早く行ったげんとAが、待っとるでな。」

すばるくんにも後押しされてカフェを出ようとしとったらグッと掴まれる腕。

琴 「亮、行ったらいけないこと自分が分かってるよね！」

夏 「ちょっと！琴乃さん！？」

琴 「私達だって、あんなことが無ければ今一緒に居れたハズじゃん！」

亮 「..............それは終わったことやねん。首、突っ込まんといて。」

琴 「やだ。絶対やだ。納得いかないもん。琴のときだってそうだったじゃん！」

す 「っ...............。」

夏 「えっ！？何やねん。んーと、えーっと、あ！『っ.................。』♪」←

俺はやっぱり弱虫なんや。琴をどれだけ傷付けたかわかってしもうて。

怖くて、申し訳なくて。その場から離れることはできひんかった。

重い空気のまま、時間だけが過ぎていく。

結局、Aを追いかけることができんかった。

張本人→←特別な存在やから

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