私の心は…

43話 ページ46

in幻夢洞窟



(呼び名)「師よ、朝早くにすみません。」


不「構わん。どうした？まだ顔色は戻っとらんぞ」


まだ治らないのか…



(呼び名)「実は…」



ザッ！！


頭を下げた



(呼び名)「申し訳ございません…昨晩、王と関わってしまいました…」


不「何故だ？」


(呼び名)「昨日ムゲン地獄の見送りの帰りに近くの浜辺に行きそこで…」


不「妖気は感じなかったのか？」


(呼び名)「感じました…でも、誰かがそこに居てもどうとも思わないと思い動かずにいました」


不「顔は見られたのか？」


(呼び名)「織物を被っていましたが、見られたのかは分かりません」


不「そいつはお前に声をかけて来たのか？」


(呼び名)「はい…顔色が悪いといって…」


不「…成る程」


怒られても、殴られても自業自得だ

自分の判断を間違えてしまったから

あの時、感じた時に動いていればこんな事には…


スッ…



師は私の方へ手を伸ばした


私は覚悟を決めて目を閉じた









ポンッ…


師は私の頭に手を置いていた



不「お前の顔色が治らぬのはそうして何かを背負ってしまうからだ」


(呼び名)「…え？」


不「その出来事でお前の正体がわかってしまったのではあるまい、そのような事で我は怒鳴ったりせぬ」


(呼び名)「ですが…(不「我が今怒鳴りたいと思う事は」？」


不「お前が何でも一人で抱え込む事だ。」


その言葉を聞いた途端、(呼び名)の目の光はとても輝いていた

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