PRINCE OF LEGEND ～Love Royale～ (ページ25)

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パートナー【朱雀奏】ページ25

昼休み。

私は1人で中庭を歩いていた

例のダンスの授業の後、ファーストクラスの女子達から近づくなと念を押されエコノミークラスの女子達からは質問攻めにあった

ぐったりしていると遠くの方で綺麗なバイオリンの音が聞こえてきた
((あ…この曲ワルツだ…！

周りに誰もいないことを確認してバイオリンの音色に合わせて足を踏み出した
((ここでスピン…っと

奏『練習ですか？』

A『きゃああああ！！！』

驚いた衝撃で倒れそうになる私をとっさに朱雀さんが受け止めた

後ろにいた久遠さんと鏑木さんが鋭い視線を送ってくる

誠一郎『騒ぐな、恥ずかしい女だ。』

元『奏様をみて驚くとは失礼にも程がありませんか？』

朱雀さんがさんは体を支えながら起こしてくれた

奏『すみません、驚かすつもりはなかったのですが…』

A『い、いえとんでもないです、私こそたびたびすいません…』
((あ！！授業のことも謝らなきゃ！

A『授業の時は本当に申し訳ありませんでした！！！』

全力で頭を下げると朱雀さんが微笑んだ

奏『いえ、あれは僕のリードが乱れてしまったせいで…』

A『とんでもない！私のせいで朱雀さんにもご迷惑を！』

誠一郎『まったくだ』

奏『長谷川さん、もう頭を上げてください。
それよりダンスの練習をするなら声をかけてくだされば良かったのに』

A『え？』

奏『僕たちはパートナーじゃないですか』
((まさか本気で私と組むつもりなのかな……

奏『すぐに用事を済ませてくるのでここで待っていてください』

A『いや、あの……』

そう言い残すと朱雀さんは近くの校舎へ消えていった

((どうして私なんかと…？

考えていると鏑木さんがまだ立っているのに気づく

元『調子に乗らないでください』

元『授業中はあの大勢の中で奏様のお誘いを断るなどあり得ませんでしたが
あなたは奏様のパートナーにふさわしくない』

冷たい目で棘のある言葉を言われ思わずひるむ

元『あなたと奏様は月とスッポン、いや王子とミジンコです』
((せめて人間にしてください……

元『とにかく私は反対です』

鏑木さんにさんざん言われていると朱雀さんが戻ってきた

奏『お待たせしました、ではダンススタジオに移動しましょう』

A『すいません、私この後用事を思い出して…』

奏『そうですか？では別の日に…』

A『本当にすいません、他を当たってください！！』

奏『え？』

バッと頭を下げてその場から走って逃げた_______