ただいまおかえり (ページ47)

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自覚ページ47

リイサちゃんとあんな話をした後だから

晩ご飯を作りながら考えていた

力になりたいって言っても

彼は何に悩んでいるのかも分からないし

ましてや入居して間もない私なんかが踏み込んで
いいのだろうか

そもそもどうしてこんなに気になるんだろう

きっといつの間にか
彼の優しいところや笑顔
困っている人にはさっと手を差し伸べて
どこか天然なとこやみんなから愛されていて
でも偶にみせる掴めない表情に惹かれたんだ私

それが所謂好きなのか分からないけど
確実に気になる存在だと自覚した

海「Aちゃん、焦げちゃうよ？」

『え？あやばっ！』

スーパーで海老が特売だったから今日はエビフライにした

海「ぼーっとしてたからびっくりした」

『ごめんちょっと考え事してた』

海「大丈夫？でもおいしそー！！」

『うん、海ちゃんには大っきいのあげるね！』

「やった！」

嬉しそうにぎゅーっと後から抱きついてくる海ちゃん

『揚げ物中はあぶないから！』

そう言うとシュンとして離れて行った

可愛なもう

「「いただきまーす！」」

『どうぞー』

廉「んまー！最高やわ」

海「見てぇ！Aちゃんが大きいのくれたの！」

廉「あっそ、どれも一緒やん」

海「冷た！」

廉「そう言えば、来週から第二公園の花が見頃やって。職場の人が言うてた」

海「え、話変えた！」

リ「廉、お花とか興味あったんだ」

廉「いや別にないで」

リ「完全に話変える為の話題？(笑)」

『第二公園ってここから車で1時間くらいのとこだよね！懐かしいー！遠足で行った！』

海「Aちゃんが食い付いた」

廉「そうそう！デートに人気なんやって」

『いいな～。お花、見に行きたい』

海「じゃあデートしよ？」

廉「土日は人多いから辞めといた方がええって。
行くなら平日やな。ま、俺は行かへんけどー」

海「平日は無理だー。ごめんAちゃん！」

リ「私も学校だー」

『何？わたし今フラれたの？』

リ「でも岸くんなら平日空いてる日あるんじゃない？」

海「そうだ！おじい昼間は暇してるときあるから！」

廉「ほなAちゃん、岸くん誘ってみたら？」

『え、誘うって、別に家族と行くから…』

海「なんで家族！周りはカップルばっかだよ？」

リ「そうそう！予定合わなくなる前に早く岸くんに連絡して！」

『今するの？』

海「うん」

『わかったよ、予定聞いてみる』

とは言うものの断られたらどうしようかドキドキだった