ただいまおかえり (ページ46)

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力になりたいページ46

岸くんはあの後、
「ごめんちょっと2日くらい家開けるね」
と支度をして出かけた

きっと泊まりの仕事なんだろう。

「ただいまー！あれ？誰もいない？」

夕方、玄関からリイサちゃんの声がして

ん？あー…そっかあの後、
部屋に戻ってぼーっとしてたら寝落ちしちゃったんだ
いそいで下へ降りて可愛い妹を迎えてあげる

『おかえり！学校どうだった？」

リ「Aちゃん！疲れたーもうほんと無理！」

とは言いながらも美容の専門学校に通う彼女は
夢に向かって頑張ってて眩しいくらい輝いて見える

『そっか、お疲れ様！今日は私がみんなの晩ご飯作るよ。何食べたいかな～』

リ「やったー！！なんでも嬉しい！得意なやつ食べたいな～」

ニコニコ飛び跳ねるリイサちゃんに
これは飛び切り美味しいやつを作ろうと決めた

『男性陣は何時頃帰って来るんだろう？』

リ「廉は18時半で～、海ちゃんは寄り道してなければ19時には帰ってくるでしょ～、岸くんはどうだろう」

『岸くんは2日くらい帰って来ないって』

リ「そっかじゃあ4人か～」

『うん』

リ「……あ！Aちゃん！」

『なに』

リ「岸くんいなくて寂しい？」

『え？なんで！？』

リ「えーー、だってこの前のホラー映画見た次の日の朝、2人ともよそよそしいから何かあったんじゃないかって海ちゃんと話してたの！」

『あ、あれは全然そんなんじゃないよ！？』

リ「怪しいなー。私ふたりお似合いだと思ったのに」

『お似合いって、海ちゃんと廉くんと変わらなくない？』

リ「いやなんて言うか、岸くん皆からいじられてばっかりで面白い人って印象だったのにね、Aちゃんを見るときの目が凄く優しくて男らしいんだよねー！
普段も優しいけどさらに！」

『そうかな？分かんないや。』

リ「じゃあ私たちの勘違いかー。うーん。」

『でも…』

リ「でも！！？」

『岸くんみてると力になりたいって思っちゃうんだけど変かな』

リ「なにそれ！素敵！」

『あんまり人に頼らなさそうだよね彼』

リ「うん確かに、たまにすごく疲れた顔して帰ってくるんだけど、岸くんは至って元気って感じに振る舞うから私たちどうしていいか分からなくて、それ以上は何も聞けないんだ」

『無理してないといいけどな』

リ「Aちゃんになら、いつか頼ってくれると思うよ。なんて言うか支えてあげてほしい！」

『坂本さんにも似たような事いわれた(笑)』

リ「ほんとに！？じゃあやっぱり間違いないよ(笑)」