ただいまおかえり (ページ45)

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おみおくりページ45

ピピピッピピピッ

規則正しい生活をしようとAM8:00に
セットしたアラーム

よし、起きれた！と伸びをしながら一階へ降りると

丁度仕事へ向かう廉くんがいて

廉「あ、Aちゃんやんおはよー」

『廉くんおはよう！もう行くの？』

廉「うん、いつもこの時間に出る」

『そっか、お仕事頑張って！」

廉「ありがとう」

『いってらっしゃい！』

廉「…あかん待って」

『え？』

廉「これはもう新婚やん」

ニヤニヤと悪い顔でそう言った廉くん

『はいはい、仕事遅れちゃうよ』

廉「じゃ行ってきまーす」

昨日あれだけ飲んだのに浮腫んでもないなんて
女としてムカつくな～とふざけた事を考えながら
上機嫌で出て行った廉くんの背中を見送っていたら

どうやら後ろから見ていた海ちゃんに

「俺が出る時もいってらっしゃいして！お願い！」
ときゅるんとしたお目目で見つめられたので

『今日だけ特別ねー。明日から有料だよ』
と適当に答えておいた。ごめん海ちゃん。

リイサちゃんは朝早くに学校へ行ったらしく
岸くんの姿は見当たらなかったのできっとまだ寝てるんだろう

AM10:00頃「おはよう！」と坂本さんがやって来た

『坂本さん、おはようございます！今日もよろしくお願いします』

昨日教わった通りに分担して掃除をしたあと
2人で花壇の雑草を抜いた

「なんだか今日のお花元気ないわねー」

『言われてみれば昨日より下向いてますね』

「1日中曇りみたいだし仕方ないか」

お昼を一緒に食べて
「分担したらもう終わっちゃったわ！」と
13:30頃坂本さんは帰っていった

一息着こうとソファーに座って
ひとりゆっくりコーヒーを飲んでいると

階段を降りてくる音がする

あ、起きてきたんだ

Tシャツの裾からお腹を掻きながら
とぼとぼとリビングに現れた岸くんは
つむじ辺りの髪の毛がぴょんと上に跳ねていて
お髭もうっすら生えていて

「やべー寝過ぎちった」と独り言を呟いた

『岸くん、おはよう』

優「あ、Aちゃんおはよう。さっせんこんな醜い姿を」

『いやいや全然！昨日寝るの遅かったの？』

優「まぁ…中々寝付けなくて」

昨日の悲しそうな顔が鮮明に蘇る

『なんか悩み事とか私に出来ることがあったら、
なんでも言ってね…』

優「ありがと！でも大丈夫だよ！」

そう言っていつもの笑顔でくしゃっと笑った

私はその笑顔にスッキリしなくてモヤモヤしてしまった