ただいまおかえり (ページ12)

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ポチと海ちゃんページ12

『すみません！いきなりポチが飛び付いて』

「ポチ可愛いから全然大丈夫です～」

そう言ってポチがお腹を見せてひっくり返っているのをこれでもかと満面の笑顔で撫で回す男の子。

君もポチに負けず劣らず可愛いよなんてよく分からない事を思っていると

「お姉さんはポチの、、、？」

不思議そうに見上げられて

『飼い主です。実家に帰省してて』

「なるほど～。ポチこんな綺麗なお姉さん居たなら早く教えてくれよ～」

とポチに話しかけていて
私は冗談って分かっていてもただハハハと笑う事しかできなかった

そんな時、プッと横を通りかかった車がクラクションを鳴らす

「A姉ちゃーん！」

振り向くと助手席の窓を開けて手を振る甥っ子

『リュウ！久しぶり！』

「A姉ちゃん、なんで海ちゃんと居るの？おともだち？」

『え、海ちゃん？』

横を見るとポチと戯れてた男の子がどうもと頭を下げる

海ちゃんっていうのはこの人のことか

「リュウもういい？晩ご飯の買い物もしないと行けないから、A姉ちゃんには今度いっっぱい遊んでもらいな～」

運転席から姉が言うと

「うん、分かった！A姉ちゃん、海ちゃんバイバーイ！ポチもー」と車が発車して行った。

過ぎて行く車にバイバーイと手を振っていると

「あの、申し遅れました。
僕、髙橋海人って言います。ポチとはお友達で～」

と自己紹介をしてくれた。

『A Aです。』

一応こちらもフルネームを伝える。

「Aさん、顔色悪そうですけど大丈夫ですか？」

と心配そうに顔を覗き込まれた。

実はさっきポチが急に走り出すから息が上がちゃって
動悸がして嫌な汗をかいていた。