数え切れぬ夢たち (ページ10)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:1,675 hit

･ページ10

｢ちょw待って待って

辞めてよ松本さんとか！｣

｢そうそう！敬語もやめよ？

もっとラフに呼んでよ｣

『でも…』

｢だって俺らもう仲間だろ｣

櫻井さんのその言葉は

私の心にスン…っと入ってきた。

私、いていいんだ

この場所に。

…って、そう思わせてくれた。

『潤…くん』

｢はーい｣

『えっと…和くん』

｢和くん。了解｣

『雅紀くん』

｢お、なんかちょっと新鮮｣

『翔くん』

｢おう｣

『智くん』

｢なんか…名前で呼ばれるの恥ずかしいな。

まぁいいか、A、ようこそ、嵐へ。｣

こうして私の嵐としての

男の子としての日々が始まった。

乗り気じゃなかったメンバーもいたと思う

それでも顔には出さず

歌やダンスを教えてくれて

この業界の事も教えてくれた。

レッスンを重ねる毎に

みんなとの距離もどんどん近づいている

…ような気がしてる

｢Aここのステップこう｣

『まって潤くん、もっかい』

｢1.2.3でターンして、こう。やってみ｣

『ターンして、こう』

｢そしたら、タタタンタンで右手あげる｣

『…俺できてた？』

｢できてるできてる。

すげぇな。歌とかダンスやってたの？｣

『昔、ちょっとだけ』

翔くんの問に少し含めのある言い方で答えた。

それでもそれ以上は何も言わず

｢ん｣

といって水を差し出す

『ありがと』

明日にはあの文書が出る。

私は…俺は、ファンに認めてもらえるのだろうか