【HQ】青の黒 ２【男主】

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『 … はい 、 』









思うよう出ない掠れた声


自分でもなかなかの不機嫌さだと思う






早朝から鳴り響く電子音に起されて 辛うじて薄く開いた瞳が捉えたのは


眩しく光る ｢ am 5:02 ｣ の文字




手を伸ばすまで鳴り止まなさそうなそれに 意思とは反し半ば強引に手を伸ばせば 、素早く画面をタップした







｢ おはよ 、A 。起こしたか ？ ｣





心地良い聞き覚えのある声



一瞬思考が止まって 、

そしてまた 微睡みの中で少しずつ頭が巡り出す感覚






『 ん … きょ おふ 、だから 』




｢ あ 〜 オフか 。 御免な 、ついいつもの調子でかけてたわ 眠いだろ 、またかけ直すか ？ ｣




『 う ん … ゃ 、 だい じょぶ 、なに 、どしたの ？ 』




｢ そうか ？ さっきからふにゃふにゃじゃん お前(笑)まあ 、そこが相変わらず可愛いけど ｣




『 る 、さ ... で 、 なに 。 よう は ？ 』




｢ ５月の頭そっち行くからさ 、時間作ろうな っていうお誘い 。 てか命令 ？ ｣




『 ん 、ん ... は ？ 』





思わず間の抜けた声が出ると同時に 、回らない頭をフル回転





『 それ 、なに … え 、待って 、こっち来るってこと ？ 』




「 そーいうこと 。 」





得意気な顔がまあ目に浮かんで




『 きも 、 』




何となく 、笑いと一緒に声が漏れた




「 あ゛？ 」






ベッドサイドに置いた写真の中で笑う俺ら

そして今の俺の顔 、絶対キモイ




だからせめて

声だけは悟らんないように






『 てつくん 、モーニングコール 下手すぎ 』



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俺の笑い声に つられて兄貴も笑って

嗚呼 、なんか懐かしい







最高の朝かも




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