JUMP_病系小説(案) (ページ2)

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[慧の誘拐について]
慧8歳(小学2年生)の夏。友達と遊びに行くと言って家を出た慧が夜になっても帰ってこなかった。よく慧と遊んでいた子の家に宏太が電話してみても「16:00頃には遊び終わって解散した」と言われる。警察に連絡し捜索されるが1週間経っても慧は見つからなかった。写真を公開し探し始めたがなかなか見つからない。見つからないどころか手がかりも出てこなかった。慧がいなくなって1年が経った頃雄也が芸能活動を始めた。理由は慧に雄也たちのことを伝えるため。テレビや雑誌にたくさん出るようになれば遅くなっても慧の元でも雄也を見る機会があるかもしれない。そして雄也は雑誌のインタビューやバラエティ番組などで本名のまま活動し家族構成を聞かれると「兄が1人、弟が3人です」「双子の弟がいます」と言っていた。これは雄也のなかで、いなくなっても、帰ってこれなくても慧は兄弟だよと慧に伝えたい思いがあったからであった。慧は生きている、いつか必ず帰ってくる、兄弟のなかで誰よりもそう思っていたのは光だった。大貴はいなくなってからすぐの頃は体調も安定せず、学校に行けない日々が続いていたが光の様子を見てだんだんと元気になり学校に行けるようになった。しかし当たり前ではあるが表向きの笑顔はみんな作り笑顔だった。宏太は慧を守れなかったことや弟たちに作り笑顔をさせてしまっている自分を憎んだ。
そんな暗い日々が続き、ある日突然その日々が終わった。

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