自棄酒【JK】 ページ11
「本当に…なんで…何やってんだろ。わたし…」
そう言って俯いたヌナ。
あぁ…やっぱりセジニヒョンのこと、まだ…。
俺は胸が締め付けられるような、息が一瞬詰まるような苦しさを感じた。
JN「…ヌナ、良かったら話聞くよ?話して楽になることもあるよ」
ジンヒョンが優しくヌナに言う。
すごいなジンヒョン。
好きな人の自分以外の人への想いなんて、聞きたくないはずなのに。
ヌナのため…なんだよね。。
だったら、俺も。
JK「ヌナ!俺も聞くよ」
ヌナは最初俯いたままだったが、ジンヒョンや俺が促すとセジニヒョンとのことをぽつりぽつりと話し始めた。
学生時代バイト先で出会い、そこで仲良くなって好きになったこと、途中諦めようとしたこともあったけど、ずっと思い続けていたこと、今の奥さんとの仲を取り持ったのは自分であること、セジニヒョンには一度も想いを伝えたことがないこと…
俺が思ってる以上に2人の歴史が長くて、俺が知らないヌナのこともセジニヒョンは知ってるんだって思ったら、また息苦しくなった。
「ほんっとうに…鈍感で。。ムカつく!こっちの気も知らないで!」
YG「言ったれ言ったれ!」
「オッパ感出してくんじゃねぇよ!」
JK「そーだそーだ!」
「忘れようとしてんのに連絡してくんな!」
JN「ヒョンの天然たらし!」
「こっちが諦めようとしてんのに!優しくすんな!」
HS「ヒョンは優しすぎるんだよな!」
ヌナのやけ酒に付き合って皆もかなり飲んでいた。
皆が酔っ払っている中、テヒョンイヒョンはずっと黙ったままお酒もあまり飲んでいなかった。
テヒョンイヒョンは今どう思ってるんだろう。
自分に気持ちがない相手を好きなままずっとそばにいるって…ヌナと同じ状況じゃないか。
話聞いてるの、キツいだろうな…俺もだけど…。
「こんなつまらない話してごめんね〜。。皆は…自分を好きになってくれる人と、幸せな恋愛してね!こんな辛い思いしちゃダメだぞ〜…」
ヌナがそう言った時、テヒョンイヒョンのことを考えながら見ていたので、一瞬ピクッと反応したのを見逃さなかった。
今のって、告白してきたテヒョンイヒョンに向けて…なのかな?
数年分の思いを打ち明けて満足したのか、疲れが溜まっていたのか、テーブルに突っ伏してそのまま寝始めたヌナ。
細い腕の隙間から覗く横顔には涙の筋が残っていた。
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作者名:よぞら* | 作成日時:2021年12月1日 14時