帰る場所【YG】 (ページ9)

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歓迎会の日から、ユンギさんの様子がおかしい。

なんとなく…冷たい。

今までも面倒臭くなると我関せず、という時はあったけど、最近は常にそうゆう感じだ。

前は宿舎の生活でのフォローもしてくれていたのに、そのフォローも全くない。

あの時ユンギさんが言ってくれたから宿舎に住む決心をしたのに…。

むしろ意識的に私に関わらないようにしている気がする。

「ユンギさん…お茶、ここ置いときますね」

前は聴かせてくれた曲も、今は全然聴かせてくれない。

目を閉じてヘッドホンをしたまま反応しないユンギさん。

私はそっと部屋を出る。

「はぁ…」

廊下に出た途端、溜息が漏れる。

心のザワつきは、日に日に大きくなるばかりだ。

いつものユンギさんに戻ってほしい。

こんなことなら、宿舎になんて住まなければ良かった…。

距離感が近くなった分、突き放された時のショックが大きい。

一体、どうすればいいんだろう。

JN「ヌナ？どうしたの？」

廊下で立ち尽くしていると、部屋から出てきたジンさんに話しかけられた。

「ううん…なんでもない」

JN「…。ヌナ、これから夕飯の支度？俺も一緒に作らせて！」

ジンさんはユンギさんとは対象的に、歓迎会後も変わらずに接してくれる。

最近ではジンさんと話しながら食事の準備をすることが、私の中でも癒やしの時間になっていた。

JN「〜ってことがあってね！あっひゃっひゃ！」

「…そうなんだ」

JN「…。ヌナ、ユンギとなんかあった？」

「え？」

JN「ユンギ最近様子が変だし、ヌナはさっきユンギの部屋行ってから元気ないし」

「そんなにわかりやすかったかな…」

JN「わかるよ。好きな人が元気ないことくらい」

自分で言って恥ずかしくなったのか、耳まで赤くしてそっぽを向くジンさん。

そんなジンさんを見て、なんだか話したくなってしまった。

「…最近、ユンギさんが冷たいんだよね。避けられてるみたいで…。何かしちゃったのかも…」

JN「ヌナ心当たりは？」

私は首を横に振る。

「しいて言うなら歓迎会の日から冷たくなった気がして、その日何かしちゃったかなって…。私結構酔っ払っちゃってたし…」

JN「歓迎会の日…。…わかった！俺がそれとなく聞いとくから！ヌナは心配しないで元気出して？」

「…ありがとう」

私はジンさんのお言葉に甘えて任せることにした。

早く、前みたいに話したいな。

ユンギさんは今、何を思ってるんだろう。