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目を開けると彼にまた優しく微笑まれる。

貴方「……」

一虎「俺は羽宮一虎、よろしく」

差し出された手を見て私は首を傾げた。

一虎「握手だよ?わかる?」

貴方「…ぁ…っ」

一虎「……したことない?」

貴方「……なぃ」

ーーーーーーーーーーーーー
当たり前だと思っていた行動は彼女にとっては初めてのことらしい。

本当にどういう環境で育ったのかな?

俺が少し困った顔で彼女を見つめてるとちょうどお風呂が沸いたらしい。

一虎「ナイスタイミング!」

俺が声を少し大きく出すと彼女は体をビクッと震わした。

一虎「あはは、ごめんごめん」

俺は彼女に微笑んでこう言った。

一虎「雨に濡れて寒くない?お風呂入ろう?」

彼女は首を横に降って遠慮をしている。

俺は無言で立ち上がり机においてあるペンとメモを渡す。

一虎「喋りたくないならこれで教えてよ?俺もエスパーじゃないから何を言いたいか分からないし、ね?」

俺は彼女にもう一度問いかけた。

一虎「遠慮しないで答えてね?お風呂はどうする?」

すると彼女はメモにこう書いた。

『きらいです…あついおゆをあたまからかぶったりしないといけないのがつらい』

一虎「え?」

俺は驚きの声を出してしまった。

一虎「……じゃあ、その概念すら変えてあげるから」

彼女を抱き上げてお風呂場につれていく。

ーーーーーーーーーーーーー
一緒に湯船に浸かって彼女を後ろから優しく抱きしめる。

一虎「どう?嫌じゃない?」

彼女は小さく頷いた。

一虎「よし、頭と体洗うからこっちおいで」

湯船から出て置いてある椅子に彼女を座らせる。

一虎「そういえば……名前聞いてなかったな?」

貴方「っ……」

一虎「話したくない?」

俺はシャンプーを泡立てながら問いかけた。

貴方「……なぃ」

一虎「へ?」

貴方「名前……なぃ」

一虎「あ……」

名前がないと衝撃の事実を突きつけられた。

そこからが問題だ。

優しく頭を洗ってあげると最初は怯えていたけど次第に落ち着き始めた。

一虎「(色々なことが初めてなんだ……というか名前どうしよう)」

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プーさん大好き(プロフ) - まろんさん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!最高と言ってくださり嬉しいです!まさかの視聴中にお母様に見つかるというハプニングは驚きですね。少しでも楽しんでいただけたのなら幸いです! (3月16日 20時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 最高ですね! ずっとニヤニヤしながら見てたら母にキモいって言われました、、、。 名前を琥珀にしてたら奇跡が起きてました!! (3月10日 16時) (レス) @page12 id: b28ed1b9a8 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き(プロフ) - sakuraitigoさん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!続編の希望嬉しいです!展開が決まり次第作りますね。一虎くん推しなんですね!見つけてもらえて嬉しいです! (1月29日 9時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)
sakuraitigo - 推し(一虎くん)が尊いし、優しいしで最高でした!!!!できれば、続編お願いしたいのですが、よろしいですか? (1月28日 23時) (レス) @page50 id: 4f24649060 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き(プロフ) - いちご丸さん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!大切な人に優しくできる心は誰にでもあるというのをこの作品では挑戦しました。今過去編も作っているのでこの作品と合わせて読んでいただけると幸いです。 (9月1日 22時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:プーさん大好き  | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年4月19日 0時

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