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男が言った今日丁度という言葉に違和感を覚える。

一虎「(どうして今日なんだ?)」

マイキー「おい…今日がなんだ?」

マイキーが冷たい視線で男に問いかける。

男「俺も全てを聞いてはねぇけどそいつの生まれた日だけは特別な力を目が宿すらしい」

場地「んな理由だけで…」

ドラケン「ふざけた野郎だ」

俺は傷口を抑えて口を開く。

一虎「渡さねぇよ…」

男「あ?」

一虎「この子だけは…死んでも守り抜く…そう決めた!」

体の底から湧き上がってくる怒りは今まで感じたことないほどのものだった。

三ツ谷「一虎…その怪我じゃ」

マイキー「三ツ谷…」

三ツ谷「マイキー…けど…」

場地「一虎はあんな怪我じゃ止まらない…牙をむいた虎は誰にも止められねぇんだよ」

皆の言葉が全て遠く聞いたことない言葉のように聞こえる。

Aちゃんを助けられたらそれで構わない。

この子のためなら…悪魔だろうが犯罪者だろうがなんだってなれる気がした。

一虎「……」

千冬「一虎くん?」

武道「(明らかにさっきと違う…)」

男はさっきと変わらず俺に向かってナイフで切りかかる。

それを1つずつ避けて男の腹に強烈な一撃を打ち込む。

男「ぐっ!」

男がよろめいた隙にそのまま顔面に1発パンチを繰り出す。

男「があっ!」

三ツ谷「一虎が…勝った?」

千冬「すげー…」

マイキー「な?だから言ったろ…」

しかし俺はその男がうめき声を出すだけで心に余裕がなかった。

そいつの顔を何回も殴り続ける。

場地「一虎!もうよせ!」

場地が俺の腕を後ろから掴む。

一虎「離せよ…場地」

ドラケン「そいつは完全に意識ねぇから…守りきったんだよ」

三ツ谷「お前…その男殴り殺す気か」

一虎「邪魔すんな…Aちゃんを苦しめる奴は俺がケリをつける」

場地の手を振り払い俺は男の顔を殴り続ける。

一虎「(どうして…なんで…Aちゃんが…傷つかねぇといけねぇんだよ!なんでそれが…俺じゃねぇんだよ!なんでなんで…なんでだよ!)」

一際大きく拳をたたき込もうとしたとき後ろから誰かに抱きしめられた。

温かい小さな手に俺は力なく拳を下した。

一虎「Aちゃん?」

その時俺は気づいた。

我を忘れて感情が暴走していたことに…守りたいだけなのに同じ過ちを繰り返すところだったことを

一虎「ごめん…」

俺は男から離れて彼女を抱きしめる。

一虎「ごめんね…守るって約束したのに…俺はどうしようもない奴だ…」

俺は静かに自嘲気味に笑った。

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プーさん大好き(プロフ) - まろんさん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!最高と言ってくださり嬉しいです!まさかの視聴中にお母様に見つかるというハプニングは驚きですね。少しでも楽しんでいただけたのなら幸いです! (3月16日 20時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 最高ですね! ずっとニヤニヤしながら見てたら母にキモいって言われました、、、。 名前を琥珀にしてたら奇跡が起きてました!! (3月10日 16時) (レス) @page12 id: b28ed1b9a8 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き(プロフ) - sakuraitigoさん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!続編の希望嬉しいです!展開が決まり次第作りますね。一虎くん推しなんですね!見つけてもらえて嬉しいです! (1月29日 9時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)
sakuraitigo - 推し(一虎くん)が尊いし、優しいしで最高でした!!!!できれば、続編お願いしたいのですが、よろしいですか? (1月28日 23時) (レス) @page50 id: 4f24649060 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き(プロフ) - いちご丸さん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!大切な人に優しくできる心は誰にでもあるというのをこの作品では挑戦しました。今過去編も作っているのでこの作品と合わせて読んでいただけると幸いです。 (9月1日 22時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:プーさん大好き  | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年4月19日 0時

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